Diary(更新情報含む)


リハビリ絵C(王と官僚たち)
2017/03/13 23:53

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宮殿、朝。


アザルヤ「ベナヤ将軍!」

ベナヤ「な、なんだアザルヤ、人の部屋にいきなり入ってくるとは…(しかも着替え途中なのだがっ)」

ベナヤは着替えの途中だったらしく、下半身は甲冑を纏う一歩前、上半身は肌着に近い状態。

アザルヤ「遠征準備される前に、ちょっと宮殿内巡回してもらえませんか!?」

ベナヤ「は、はぁ?何故・・・私が…。そんなことをしなくとも、警備隊がいるだろう…」

アザルヤ「最近、宮殿内でよくない噂が出回ってまして…」

ベナヤ「は、はぁ…?」

アザルヤ「…将軍!真剣に聞いてくださいって!!王の身が危険なんですよ!!」

ベナヤ「なななななに!?王の身が危険だと!?一体どうしたというのだ!!」

アザルヤ「(うん、ちょろい。)実は、宮殿内に悪魔がいる、と噂が広がってまして…」

ベナヤ「な、な、なんだと!?」

アザルヤ「この宮殿でそんなことがあるはずない、とは思ってるんですけど…」

ベナヤ「悪魔だと!?そんなものはこの私が叩っ斬ってくれる!!!して、悪魔はどこに!?」

アザルヤ「だから分からないから噂なんじゃないですか…。宮殿巡回すればでてくるかもしれません。」

ベナヤ「私が宮殿を留守にしている間にそんなことが…っこうしてはいられん!!王に害為すものは私が斬る!!何か情報があれば即時伝えろ!!」

将軍ベナヤは着替えもままならない姿で、槍を持って宮殿内をかけっていった…。

アザルヤ「うわ、あの格好で行くとか…!(笑)すごいな、あの人…。」



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宮殿、夜。


アザルヤ「ザブデ、最近気になる噂が出回ってるんですけど・・・」

ザブデ「何でしょう。兄上。」

アザルヤ「宮殿内に悪魔なんていないよ、ね?」

ザブデ「ほう、兄上がそんなことを、珍しい。」

アザルヤ「宮殿内に噂が出回ってるんだけど、ちょっと俺の勘も少し感じるんですよね。」

ザブデ「…いたら、どうされますか。」

アザルヤ「ちょっとコワいこと言わないでくれる!幽霊とか苦手なんだから!!」

ザブデ「あ、兄上。霊と悪魔は別物でしょう…。」

アザルヤ「あ、そう?」

ザブデ『まぁ、兄上の勘が働いている原因はたぶんあれら(72柱の悪魔)でしょうね…。人間に害なす者たちではなさそうですが…。』

アザルヤ「ザブデ?」

ザブデ「あ、いえ。でも国内にも悪魔はいますよ。最近はみませんが、昔はいましたね。」

アザルヤ「そうそう。ソロモン王即位当時、悪魔憑きの事件が国内でも多かったよね。」

ザブデ「王が、我らが主から選ばれし人間である限り、悪魔は人間を貶めようと躍起になります。」

アザルヤ「でも、いつからか、悪魔憑きの話はあまり聞かなくなった気がする。」

ザブデ『…王とあの悪魔たちが何かしら関係しているものとは思いますが、推測でしかないので話すのは得策ではないでしょうね。』

アザルヤ「で、今、将軍に宮殿巡回してもらってるんだけど…戻ってこないんだよね……。どうしようかなぁ…。」

ザブデ「は、はい!?ベナヤ将軍殿を、ですか!?」

アザルヤ「え、そんな驚くこと?将軍ほど強ければ、悪魔と遭遇しても大丈夫でしょう。」

ザブデ「あ、兄上…いつの間にベナヤ将軍を動かすほどの力を手にされていたのですか?将軍に命令できるのはこの国で、たった一人、王だけですよ!?」

アザルヤ「いや、自ら意気込んで駆けって行ったから…俺の命とかではないし。」

ザブデ「ぇぇぇぇぇ……」

そのとき、息切れ切れの将軍が戻ってくる。

アザルヤ「ベナヤ将軍!」

ベナヤ「ぜぇ…ぜぇ…宮殿がこんなにも広いとは……っ行軍に慣れている私でも全力で宮殿巡回だと結構厳しいな…」

アザルヤ「で、どうでした?宮殿内に悪魔いました?」

ベナヤ「安心しろ、それと思われるものはいなかった。これで王もご安心なされるだろう!」

アザルヤ「それはよかった。さすが将軍ですね。」

ザブデ「しょ、将軍…おつかれさまにございます…。」

ベナヤ「ザブデか。」

ザブデ「その格好で宮殿を巡回されたのですか?」

ベナヤ「あ、あぁ…咄嗟だったものでな…王の身が危険だったのだ、それどころではなかった。」

ザブデ『すっごいタイトな肌着に…下は甲冑まとう前の装備…。どうしよう、これまた別の噂が立つのでは…』


…ザブデの予感は的中し、翌日以降、槍を持ちし奇怪なる格好の男(変態)が全速力で宮殿を駆けている、と瞬く間に噂になったのであった…。

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ベナヤかわいそう・・・(笑)
将軍なのに…軍のトップなのに!!


ソロモン王即位時、まだ悪魔を使役していない頃、国内でも悪魔騒動は多かった様子。
王が72柱を従えてからは、悪魔騒動はめっきり減った様子です^^;;


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