いつだって眠たそうにしている彼女は超高校級のゲーマーで、どんなジャンルだって得意だと言ったが、シュミレーションだけは苦手だった。最初はつかみどころがないし、はなしの途中で寝るし、やれやれと思っていたがいつのまにか頼りになる存在になった。そして同時に俺の中で彼女の存在がとても大きくなっていたことにも気がついていた。いつかは言おう、俺にとって大切な存在なのだと。七海のことが好きなんだ、と。そう思いながらも伝えることができず、狛枝の事件が起きてしまった。
「裏切り者は私」
そう言ってあっけなく死んでしまって、だけど最期まで希望を捨てていなかった七海に俺はなにもしてやれなかったのだ。悔やんでも悔やみきれなくて、どうして守ってやれなかったんだと何度も自分を責めた。七海をあんな目に合わせた狛枝はもう死んでしまったし、なにを恨めばいいというんだろう。ただただ自分を責める以外、俺にできることはない。今でもお前の最期が見えてしまうよ、七海。

今でも君の最期が見える
title by たとえば君が

2013.0127

「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -