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Clap
お礼文はランダム
(土屋、イワン、唐沢、ミツオ君、本田、竜持)

(イワンver)

寒い。
もうその一言に尽きる。
お陰でコタツから出られなくなりコタツムリ状態になっている。

「―…まだコタツに入ってるの?」

イワンのため息混じりの声が聞こえてきたが私は反応することはなかった。
彼が呆れるのも無理は無い。
休日ならまだしも今日は平日で学校がある日。それなのに私は呑気にコタツに入ってくつろいでいる。それに、

「…僕の家なのに完全に自分の家みたいだよね」

此処はイワンの家なのだ。
私は人の家のコタツをあたかも自分の家のもののように使っている。しかも寝っ転がっている。

「いいじゃん。別に減るものじゃないし」

「まあ、そうだけどさ…」

「寒いんだったらイワンも入りなよ」

「だから此処は僕の家なんだけど」

もー、とイワンは言いながら、これ以上私に何か言っても仕方がないと分かったのか、もぞもぞとコタツに入った。
…何故か私の後ろに。てか、隣に。

「なんで此処に入るの?狭いよー」

「だって隣じゃなきゃ僕の視界に入らないでしょ?」

「…っ」

にっこりと笑顔を向けてくる辺りイワンらしいと思うけど、この男、やりおるな。
私がこういうのに弱いことを知ってのことでやっているから。

「それに、僕のコタツだから何処に入っても構わないよね?」

「そうですけど…」

しかし、非常に近い。
さっきまで寒かったはずなのに、イワンが近くに居るせいで身体が一気に温かくなってしまった。むしろ熱いぐらい。
出来れば此処から逃げ出したい勢いだ。…出来ないけど。

「大丈夫?顔が赤いけど」

「べべ、別になんでもないしっ!」

この反応をどうしてくれよう。
何処をどう見たって何でもないわけがない。
それに加え、私は、イワンに背中を向けてしまったのだから。
…イワンの顔を見続けるなんて私には出来なかった。

「何で背中向けるの」

「そんなの自分で考えて!」

もうっ!と、言うとイワンは私の背中にピタっとくっついた。

「ちょちょちょ!?何やってんの!?」

「何って…考えているけど?」

「普通にして考えてよっ!」

「僕にとっては普通だよ」

ああいえばこういう。
まさにこのことだなと私は思うのでした。

ちなみに遅刻したのは言うまでも無い。

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