「…ス、エー……エース」
ぱちり、
0組の教室で、机に伏して眠っているエースを揺すり起こす。
何度目か、名前を呼び続けるとエースが目を開けた。
ほっとして手を離すと、エースは寝起きの不機嫌そうな顔で辺りを見回した。
「あ…れ?ユリ、今何時だ…??他の、みんなは?」
珍しいと思って軽く笑うと、エースは浮かべていた「?」の数を増やした。
「もう7時過ぎだよ、エース。みんなはもうとっくに何処か行っちゃった」
「…そうか」
エースはそう言うと、再び机に伏す。
「まだ寝足りないの…?」
「…そういうのじゃない、けど…」
驚いて訊ねると、少しうわずった様な声でモゴモゴとエースが話す。

「最近忙しかったから、…ユリ切れで……ユリ不足なんだよ」

そう言ったエースの耳が真っ赤になっていた。きっと顔も赤いんだろう、そう考えるとエースが可愛く見えて小さく笑う。
「…ユリ、何を笑ってー…」
がばりと顔を上げたエースの、その頬を掴むと半ば強引に唇を重ねた。
「んっ!?んんんんっ…」
エースは突然の事に驚いた様で、頬を掴んでいる腕を弱い力で叩く。
しかし、私は止める事なく続ける。少し唇を離して、空いた隙間から舌を入れると、エースが舌を舌で押すのでそれを絡めとる。
エースが苦しそうな顔をした為、渋々唇を離すと、エースは唇を抑えて真っ赤な顔で私を睨んだ。
私は、そんなエースに舌を出して微笑む。

「エース充電完了っ」



世界

エースで甘め。攻め主だけどエースの美人さん具合は変わらないよ!←

121124       ねお


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