夏が終わるまではもう少しだけ時間がある、
それでも学生にとっては夏休みが終わればもう夏を満喫する暇は減ってしまう。
受験生にでもなればそれは尚更。あとは勉強、テスト、そして受験。

「夏休み、今日までですね。」

あぁ、もう終わる。終わってしまうんだと思うと酷くむなしいような気がする。
僕はいい。この学校はエスカレーター式だし。別に頭も悪くないから。
だけども先輩はもう高校三年生。
残念だけどここの学校は中高一貫だけど大学まではついてこない。
それに先輩は頭も良くない、いや悪いから勉強だってかなりやらなければ。

「こうやって会うことも減るんでしょうね」
「お互い忙しいからな」
「先輩、大学どうするんですか」
「適当にいけるとこ行くさ。別に行ければいいし」
「・・・、先輩がいけるとこなんてあるんですか」
「あるだろ、きっと」

そのあと先輩はちっちゃな声で「たぶん」と付け足していたから自信は無いのだろう。

ちゃんと勉強するのか、
バイトはどうするのか、
僕もいつかこうなるのか、


考えても考えても結局むなしいだけだった。
いろんなことへの喪失感でむなしくなるだけ、だった。


青春グライド
(青い春は今はもう遠く、遠く)
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