「なる、なるほどくん!それ取って」

「…どれだよ」

「それ、それだって、その…四角い」

「コレ?」

「そう、それ!」

「はい」

「ありがとう!」


「…ちゃんと名前があるんだから、呼んであげなよ」

「ちゃんとした名前で、というと なるほどくんじゃなくて成歩堂くんみたいな?」

「…あだ名とは別の話かな、あだ名って一応その名前をちゃんと示すものだし」

「そっか、 あ、でもさっきのはたまたま名前が出てこなかっただけで、
別にわざというわけじゃないであります、隊長」

「なんの隊長だよ…
あ、そこにあるのとってくれる?」

「ん?どれ?」

「そこの」

「ん」

「なまえちゃんの後ろの机の上 にあるはずなんだけど、」

「うん」


「長いのと短いのと動いてるのが一緒になってて、」

「んー?」

「数字がたくさんあって、」

「…うん?、…うん」

「時間を正確に教えてくれるやつ」

「……、」


「わかった?」

「…わかった、うん わかったけど
それと同じ機能を持ったものがなるほどくんの手首に巻いてある気がするんだけど」

「うん」

「…今、必要なもの?」

「ううん」

「楽しんでるでしょ?」

「うん」

「………」


「ごめん、ごめん」

「……………」

「ごめんって、お詫びに夕ご飯おごってあげるから」

「…本当?」

「本当、真宵ちゃんが最近見つけたラーメン屋さん」

「いつものとこじゃなくて?」

「うん、味噌が一味も二味も違うんだってさ」

「あ、前に絶賛してたとこ?」

「そう、そこ、ぼくはまだ行ってなかったし」


「でも、あそこはあれだって真宵ちゃん言ってなかったっけ?」

「そうなの?ていうかあれってなんだよ」

「あれは、えーと、あれだって」

「…どれだよ」


「あれ」

「…どれ」

「まあ、行けばわかるよ」

「今、教えてくれよ!」



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