コンコン−−



「咲夜ちゃーん」



『……』





「…ごめんな、」



『!!』




「…でも何で怒ってんのかやっぱ分かんねェわ、コッチ来てちゃんと言って」




『…銀ちゃ…ウギャァァアッ!!



突然の叫び声と共に咲夜が出て来て、そのままガバッと抱き付いて来た




「どうした咲夜!?」



『…た、……Gが出たァァア!!』



そう言う咲夜の表情は真っ青で

そう言えば虫の類を全般受け付けない咲夜にとって、Gは論外なんだろうと考える


さっきまで怒ってきたのも忘れたのか、涙目で腕にしがみついたまま動こうとしない




『銀ちゃん早くGをどっかやって!!』



殺さないのか聞くと、Gの体液がついた床を歩きたくないらしい



早く早くと急かす咲夜に対し、俺は全く動こうとしない




『銀ちゃん早く!!』



「だって咲夜は俺の事嫌いなんだろ?」



『は?』



「嫌いな奴にわざわざ頼まなくても、あとで新八達にでも頼めば良いんじゃね?」




勿論いつ買い物から帰ってくるか分からねェ新八と神楽を、奴の居る空間で待てる訳無い事が分かっていて言う





だが俺としては、まず第一にその言葉を取り消して貰わないと何もやる気が起こんねェ訳で、


せっかく珍しく咲夜から俺に抱き付いて来てんのに素直に喜べねェ状況をまず解決したい





「俺の事嫌いなんだろ?」



もう一度、確認する様に聞くと
咲夜は下を向いて言った




『…じゃ…無い…』



「全ッ然聞こえねェ〜」



もう一回、と言うと、さっきより少し大きな声で聞こえて来た



『…べ、別に嫌いじゃ…無い』



「ちゃんと言ってみ?」




いきなりカァァと顔が赤くなっていく咲夜に、言わないと退治しないと告げる




『だ、たから、別に嫌いって言ったのは嘘だし……好きだから!』



「誰を?」



『〜〜ッ銀ちゃんを!!』




その言葉にニヤリと笑ってから


真っ赤になりながら、早くGを外にやってこいと言う咲夜の為に
仕方が無くGを探し出して外に投げた






一応手を洗ってから咲夜を抱き寄せる



「これで宜しいですかなお嬢さん?」



『…うむ』







(結局何であんなにキレてたわけ?)


(…私のプリン食べたでしょ?)


アトガキ→




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