ベリー | ナノ








『ごめんね。送って貰っちゃって』



あの後4人で少し騒いで
時間も時間と言うことでそれぞれ帰る事になった







「じゃあトシ、家方向一緒だから稟送ってあげてね」





と馬鹿の一声で今は2人で帰り道を歩いている



まァ会っていきなりだが
少し気になる存在になった訳だから
彼女の事を知るチャンスと言えばチャンスだ


鈴菜に感謝しない訳でも無い





「気にすんな、俺も家コッチだから」


アイツの言ってた通り帰り道は殆ど一緒だった
つまりその分話せる時間も十分にある




『何か用事あったんだよね??邪魔じゃなかった??』



「マンガ取りに行っただけだから、気にすんなって」



まァ、結局見つからなかったから
今度こそ学校に持って来させよう




『総悟いい加減だしなァ…土方君いつも大変じゃない??イタズラとか色々されてるでしょう??』



「あァ…いつもいつもな。流石にここまで来たら慣れた」



あの迷惑極まりない嫌がらせ行為をイタズラで済ませて良いのか複雑だ






「アンタもやられた事あんのか??」


幼なじみと言うことは
もしかしたら俺よりも総悟に被害に有っているのかもしれない



『私はそんなにないかな。昔は…ってか今もか、鈴菜が良くイタズラされてたかな…??多分総悟なりの愛情表現なんだよ』



「小学生レベルの愛情表現だな」



今時の小学生の方がもっと器用だぞ






『稟で良いよ。』


「え??」



『呼び方、アンタって言われるのあんまり好きじゃないんだ』


「あ、あァ…じゃあ、俺もトシで良い」



『わかった!!』



そう言って彼…稟は笑った


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