「…コレ」
『?』
ガサゴソと何かを出したと思ったら、ソレは私の目の前に差し出された
『…ブレスレット?』
ソレは、白と薄ピンク色で組み合わされたブレスレットだった
「さっき鈴菜と射的行った時目に入った」
初めはただ目に入っただけだったが、後でやっぱ稟に似合うと思ってもう一度戻って取ってきた
『かわいい…』
そう言って手につけてみる
キラキラしてて可愛らしい色をしている
「…そんなもんしか渡せねェで悪ィな」
ガシガシと頭を掻きながらバツが悪そうな顔をしている
そんなトシに向かってブンブンと頭を振る
『凄い嬉しい…それに私なんか、何も渡せる様な物持ってないし…』
「………」
このブレスレット絶対に大切にしよう!!
と思うと同時に、私も何か渡したい でも今プレゼント出来る様な物も手元に無いし…
「俺が今スゲェ欲しい物貰っても良いか…?」
悩んでたら、遠慮がちに聞いてきた
『?…でも今何も持ってn…!?』
言いかけたその時、目の前いっぱいにトシの顔があって
そのままトシの唇が私のソレと重なった
『〜〜//!!』
数秒経った後、ソレは離れた
「……嫌だったか?」
『……………』
「?…稟?」
『……え!?』
突然の事に一瞬思考回路が止まっていた
「大丈夫か?」
ヤバい!!絶対顔赤い!!
トシの問に目一杯コクコクと首を振る
必死過ぎて気付かなかったけど、よく見たらトシの顔も真っ赤だ
そんな姿も愛おしい
自然と笑顔になる
『ねェ、トシ?』
「?」
小さく深呼吸をして稟が俺の目を真っ直ぐに見る
『私のーー!?』
言う前にまた口を塞いでやった
ヤベェ、柔らけェしクセになり……じゃ無くて、 やっぱここは俺が言うべきだろ
口が離れた後、まだビックリしている稟を見て笑ったあと
「好きだ、ゼッテェ離さねェ」
ずっと言いたかった言葉を伝えた
(そしたらキミはまた真っ赤になって)
(真っ赤な俺と笑ってまたキスをした)
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