…皆さんはどう思いますか?


人が困って泣いているのを見ると、少しは自分も悲しくなったりしませんか?


…少なくとも私はなります、時と場合にもよりますが……




なのに私の上司は、私のそんな姿を見ても何も思わなかっただけで無くッ!!

嘘で誤魔化そうとしていたんですっ!!






『…そんな上司をアナタはどう思いますか?』



「……。」



『そんな上司をッ!アナタはッ!!どう思いますかッ!?』



「あ゛ァァア゛!!煩ェ!!だから悪かったって言ってんだろ?…つーかお前泣いて無かっただろ?キレてただけで」



『ブッブー!!あれくらいをキレてるなんて言いませんー!心で泣いてたんですゥ!…ほーら、そう言う態度だから全ッッ然、気持ちが伝わって来ないんですよ!』




だって、土方さんったら謝る時の態度が、



チッ…バレちまったぜ!…色々面倒だから謝っとくか、


みたいなノリで1回謝罪しただけで、後は何も無い
そんなので饅頭の件を許してやる程、今日の私は甘くないぜコノヤロー




「…じゃあどうすりゃ良いんだよ」



降参だと言うように、溜め息混じりに土方さんは言った



…どうすれば良いなんて簡単だ

お饅頭を今すぐ此処に出して下さい…と言いたい所ですが

なにせもうお店に行っても販売してないし、
リバースして貰っても困る




『…本当に1つしか食べてないんですか?』





「だからそう言ってんだろ?俺が取った時には既に1つ無くなってたし、残り2つも知ら無ェよ」




う〜ん…どうやらウソでは無さげですね…


ふむふむ…と、言う事は最低でも犯人はあと2、3人は確実にいると言う事ですな……



『…よしッ!!残りの犯人探しを一緒にしてくれるのなら、土方さんは1週間のマヨ禁止令で許して上げましょう!』




「…1週間……なんか多くね?」


『1ヵ月が良かったですか?』



「…いや、なんでも無いッす」




よし、そうと決まればマコちゃんと3人で犯人探し再スタートです!





『さァー!マコちゃん頑張って行ってみよォォオ!!』


「ワンッ!!」




さっきと同じ様に、お饅頭の箱の匂いを頼りに鼻で捜して貰う




「つーかコレ、俺いら無ェんじゃね?」



ただ後ろから付いて来るだけの土方さんが言った
まァぶっちゃけマコちゃんが居れば事足ります

マコちゃんが犯人を見付けて噛み付いくれてれば、それで判断出来ますしね




『…でも、土方さんには居て貰う意味がちゃんと有ります!』



「?」



『犯人探しを頑張ってる私達を見て、どうぞ後悔と居ずらさと後ろめたさを味わって下さい』



「腹黒さしか無ェな」




沖田さんに似てきただの言いながら、私達の後ろに続く土方さん


失礼な…沖田さんに比べれば、私に黒い部分なんて存在しませんよ!

真っ白なエンジェルですよ!


















「ワンワンッ!!」


「ギャーッ!?…え、ちょ…痛ァァア!?」




しばらくして、少し離れた所からマコちゃんと犯人と思われる声が聞こえた




『流石マコちゃん!』



その場所にダッシュで向かうと、部屋の前で手を思いっ切り噛まれて居る…近藤さんが居た


私に気付いた近藤さ…いや、ゴリラは、助けを求めて私に言った




「ちょっ!?…咲夜ちゃん助けて!!頭撫でようとしたら突然噛み付いて離れないんだけどォォオ!?」



『そーですね』



「いや、そーですねじゃ無くって!!」



『そーですね』



「だからそうじゃ無くって…トシィィイ!!」



相手にしない私に変わって、後ろに居た土方さんに助けを求めたゴリラ





「…咲夜」



それを見て土方さんが私に言った




…分かってますよ

局長にもしもの事があったら大変ですからね




『…ッチ、マコちゃんおいでー!!』



「いや、全然納得して無ェだろッ!!」




反抗的な態度の私を見て不思議に思った近藤さんは、どうしたのか聞いてきた




そんな近藤さんに、私は真剣な顔で聞く



『近藤さん、正ォォッ直に答えて下さいね?答え次第では処罰を軽くします』



「……うん?」




良く分からないが、とりあえず真剣な顔で私の話を聞く態勢になった



『お饅頭食べました?』



「…へ?…1つ、だけど?」




『やっぱりお前かァァァア゛!!!』



「ブヘラッ!?」




確信を得て、思わず跳び蹴りを喰らわした








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