「なんだよ、全然元気じゃ無ェか」


食べ終えた頃、なぜかお粥を持った土方さんが入って来た


『まさか土方さんが作ってくれたんですか?』


「ちげーよ、見舞いに行くなら丁度良いって渡されたんだよ」


流石お菊さん…
土方さんをパシったんだ


「ほら、ちゃんと食えよ」


お粥とセットで渡されたマヨネーズは無言で端に寄せた

「オイ、マヨは俺からの見舞いだ」


『気持ちだけ受け取っておきます…』


そう言ってお粥を見る

梅のお粥…
美味しそうな匂いにパクリと1口食べた


『おいしい』


すっぱ過ぎず濃すぎない良い感じの味付け
流石お菊さん


「良かったね」

「これなら明日には治るんじゃ無ェの?」


『そーかもです』


今日いっぱい皆に看病して貰ったし、明日には直ぐに治ってると良いな




「…なんか増えてるし」



途中からいつの間にかいた近藤さんと土方さんを見た沖田さんが言った


「あ、沖田さん遅かったですね」

「おォ総悟やっと来たか!」



そう言えば厠に行ってから結構時間が経ってる
何してたんだろ…?


「ん、」


『なんですか?』


ザッキーと同じ様に袋に入った何かを渡された
中には、ポカリと水と薬

そう言えば、あんまり水分取ってなかったな
薬もすっかり忘れてた



『買って来てくれたんですか?』


だから遅かったのかな…?



「…おばちゃんに頼まれただけでさァ」



土方さんだけでなく、沖田さんまでパシリに使うとは…
お菊さん恐るべし


『ありがとうございます』


「…おー」



粉薬じゃなくて良かった、と思いながら薬を飲んだ


「…お前いい加減寝なせェ」



『えー……』


まだ寝たくないと言う私に対して、近藤さん達も言いだした


「確かに、そろそろちゃんと寝た方が良いかも知れんな」


「そうだな、俺たちも戻るか」


土方さんが言ったと同時に、皆ゾロゾロと出て行く


「咲夜ちゃん、ゼリーとか此処に置いてるね」


最後にザッキーがそう言ってパタンと閉めてしまった


「……」


なぜか沖田さんを残して


『沖田さんは戻らなくて良いんですか?』


「お前がちゃんと寝たら戻る」



それだけ言って黙ってしまった

さっきまで皆が喋ったりしてたせいか、とても寂しく感じる



『沖田さん』


それが嫌で用は無いけど沖田さんに話し掛ける


『沖田さんってば』


「…んでさァ?」


『…もしかして怒ってますか?』



さっきから何となく機嫌が悪そうな気が…



「…別に、お前…1人の時どうしてたんでさァ」



1人の時って…向こうの世界の事か


『基本ひたすら寝てました』


誰か呼ぶのも悪いし、大抵の風邪は寝たら直ぐに治った

長引いてしまった時は、近所の人がご飯とかを分けてくれたりしていた



『…だから今日みたいなお見舞とかって経験無くって、つい嬉しくてハシャいじゃいました』


多分沖田さんが言ってくれなかったら、しんどくてもずっと起きてたと思う


それくらい、嬉しかった



「…それで熱が下がらなかったら意味無ェだろィ」


『あはは…そーかもですね』



怒ってたんじゃ無くて、心配してくれてたのかな…

聞いても答えてくれないだろうから聞かないけど、もしそうなら何となく嬉しい


「分かったらサッサと寝なせェ」


『はーい』






(…私が寝るまで此処に居て下さいね?)


(ん、)


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私自身が風邪を引いても元気なので、弱ってる感じが分かりませんww

普通に元気なヒロインちゃんですいません(ーー;)w




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