コーヒーを飲む事を諦めない咲夜


別に飲めても飲めなくても問題無ェと思うが、今日の咲夜は中々諦めが悪い



土方さんもまた随分と面倒臭ェ事言ったもんでさァ


あーだこーだ土方や山崎に言ってら姿を見ながら煎餅をかじる




「………」



だが流石にそろそろ飽きてきた

そーいや観たいテレビももう直ぐ始まる




「…咲夜、お前コーヒーなんて飲んだらどうなるか分かってんのかィ?」



『?』




ドラマの為だ

早く諦めさせる取って置きを言ってやらァ



「コーヒー飲んだら、夜寝れなくなりやすぜ?」



『…?だからどうしたんですか?』



何が言いたいのか分からないと言った顔で俺を見る

そんな顔を見て、ニヤリと笑って咲夜に言ってやる



「身長伸び無ェぜ」



『!!』




本人は否定しているが、咲夜はどちらかと言えばチビの部類に入る



それを少し気にしている節のあるヤツが、わざわざ自分で身長を伸ばすチャンスを失う事はしないだろう







……カチャン。




静かにコーヒーカップを置いた




『…コーヒー…飲めなくても良い』



ズーンとした見るからに落ち込んだ空気の咲夜に、煎餅を1枚渡すと

無言で食べたと思ったら直ぐに顔がパッとなった




『この煎餅激うま!!ちょっ、もう1枚下さい!』


美味しいと言って嬉しそうに食べ始めた



「お前どんだけ単純なんだよ」



呆れたように土方さんが言った







(大人の階段登るー♪)


(キミはまだシンデレラさ♪)






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