『…沖田君、』




ま、マジでかァァア!!??

え、沖田君私服カッコイい…
じゃ無くて!!



うわァァァア
一緒に居る人めっちゃ美人じゃん!?

しかも早速カバン使ってるし!!!




「総ちゃんのお知り合い?」




そ、総ちゃんって……沖田君をそんな風に呼ぶ人なんて聞いたこと無い


イコール、すごい親しい人…って事は、やっぱり彼女としか考えられない…



そんな事を考えている間に彼女さんに、沖田君は友達だと一言返した




『……』



…友達、



沖田君のその一言にいつかの様に、モヤモヤとした物が心に現れる










『葵゛ィ゛ィ゛イ゛!!!』


「うわッ!?…え、なによどうしたの!?」




沖田君と別れて私は走って葵の家に戻って、体当たりの勢いで抱き付いた





「……なる程ね、」



『…ヒクッ…もうダメだ…グスッ…終わった…』


今度こそ、本格的に終わった



あの後、少しだけ沖田君と話したけど、なんかいつもと違うかった



『いつもより表情があったって言うか、愛想が良かったって言うか…』


「いつも愛想無かったもんね」



『ちょっとは笑うもん…ちょっとだけど、でもそこが良いって言うか』



「へー」



『あと、話し方もなんかいつもと違うかった』


「…どんな?」



『…ん…かしこまってたと言うか、』


「え、彼女の前ではキャラ変わる人?」



『分かんないけど…でも年上っぽかったし、……す、好きな人の前では…多少は、誰でも変わるもんじゃん?…グスッ』



自分で言った言葉にまたやるせなくなってくる




『……』



「あーもう!!自分で言って泣かないの!!」



『…だってさァ、』




本当に仲良さげだったし、私が沖田君と話してても笑って見てたって言うか、気にしてなさげって言うか…




『さっきの沖田君、…私の知らない顔してたもん…』



「咲夜…」



なんと言うか本当に、沖田君は私に対して何も感じて無かったんだって、彼女さんを見る沖田君を見て分かった




「咲夜、今日ウチ泊まんなよ」


『…?』



「んで、いっぱい泣けば良いじゃん、1人じゃ余計悲しくなるし…スッキリしたら、なんかDVD観よっか」



「葵…」



「ね、?」



ポンポンと背中を叩いて言う葵にまた涙が出た



『葵゛ィ゛ィ゛イ゛…もう葵と結婚してやる゛ゥ゛ゥ゛ウ゛』


「はいはい、」




泣きながら、今日の事や今までの事をいっぱい話した


嬉しかった事とか、楽しかった事とか、誤解されたままの事とか…


今の気持ちをいっぱい吐いて、私はそのまま寝てしまった













『…本当に行かないとダメ?』


「駄目」



ニコリと笑う葵と私が今居る場所は学校の校門前

昨日あんなに優しかった葵様が、今はただの鬼に見える…




昨日の事があって、勝手に沖田君と気まずい私は学校を休む気でいたら、葵に引っ張って来られた




「今日休んだら、明日も余計に来たく無くなるでしょ?」



『…うん、でも流石に今日は心の整理が…会ったらまた泣きそう』


「…教室出なきゃ会わないって、
大丈夫」



葵に引っ張られながら、キョロキョロ周りを見回して教室まで何とか来れた








「咲夜、お昼買いに行こ……てか何でそんな所に…」



昼休み、お昼を買いに行くと言う葵は教卓の下に隠れる私を、困った風に見た



『…沖田君に、会わない様に』



「…そっか、私お昼買いに行くけど、なんか買って来よっか?」



『…焼きそばパンと…ミルクティーを、お願いします』


「りょーかい」




頭ブツケないでね、とだけ言って葵は行った




『……ハァ、』



「なにため息付いてんでィ?」



『?…ッ!?沖田く、痛ァ!?』




教卓を覗き込んで私を見ていた沖田君に驚いて、思わず頭を教卓にブツケてしまった



「…なんでそんな所に居るんでさァ?」



隠れんぼでもしてたのかと聞く沖田君

もしそうなら、たった今見つかりました




『お、沖田君こそ、どうしてここに?』



と言うか、良く私を見つけたな…


今度は頭に来を付けて教卓から出る



「ちょっと月城に用があって」


『私…?』



普段なら尋常で無いくらい喜ぶんだろうけど、今はそんな風にはなれない


多分昨日の事は誰にも言わないで欲しいとか、そう言う話だろう




「昨日の事だけど、」


『……。』


…やっぱり今は会いたくなかったな





「…あの後、月城も一緒に鞄を選んだって話したら、姉ちゃんがありがとうって」



『………え?』




ネエチャン…?

予想していた事とかけ離れた言葉が出て来て思わずフリーズ


…ネエチャンってなんだ?
彼女さんの名前がネエチャンさん?



『…あの、ネエチャンって…?』




え、もしかしてだけど…


まさか……、




「…?昨日俺と一緒に居ただろィ?」



不思議そうな顔をする沖田君




『…ネエチャンって、え?…もしかして…お姉ちゃん?』



私の質問にコクりと頷いた



『……』



「…?」




『まじでか…』





******

現代で姉上は違うかなって思ったので、
コッチではお姉ちゃん、人前では姉ちゃんかな?
って感じです(゚ω゚)


ちなみに次回で最終回…の予定


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