「咲夜、アンタが好きなんでさァ」



沖田君が、真っ直ぐ私を見て言った……







『…と言う私の妄想は置いといて、』



ハイ、皆さん気付いてると思いますが今のは私の妄想です



『私の知ってる人?』辺りからフィクションです

登場人物及びその他の名前は、すべて想像上のものです



「うん、有り得ないからねそんな事」




あの後、沖田君の買い物に付き合ってから直ぐに葵の家に向かって、今にいたる


…ちなみにプレゼントは小花柄のトートバックに決定しました



真顔で言う葵に軽く傷付く、…もしかしたら騙されるかなってちょっと思っただけじゃんか…!




『…う゛〜〜…葵のアホ』


「え?、私はもう話聞かなくても良いって?」


『誠に申し訳ありませんでした』




真顔で言う葵に対して、咲夜は直ぐさまスライディング土下座を繰り出した



「全く…で?本当は誰だったの?」





『…それが、その……こ、怖くて聞けませんでした』


「このヘタレ」



『……』



何度も聞いて来た溜め息を付かれても、やっぱり私には返す言葉が無い



だって、…沖田君のあんな姿を見たら、絶対に勝てっこ無いって思うじゃん!?


あの沖田君が、あんなに優しい顔で喋ってたんだよ?




『イケメン過ぎて惚れ直したわ!!』


「知るかアホッ!…全く、私が苦労してアンタの荷物持って帰って来てあげたのに…」



『…だってさァ〜……』



…本当の事聞いて、知る事が本当に怖いんだよ




「…そんな怖いなら聞く前に告れば?」



『は!?』



「昼休みに私が屋上に呼び出して上げるよ、咲夜の名前で」



『イヤ、それ一番始めに戻るし』




逆にややこしくなると言うと、私が言うなと言われた




「イヤ、でも告らないと前に進まないって」


『え、でもそんな…急じゃない?』


「全然っしょ、てか向こうは結局アンタが沖田君の事好きなの知ってるの?」




『……多分知らない?』



「私に聞かれても」




だって直接聞く勇気も無いし…沖田君の様子も普段と変わらなかったと思うし




「…とにかく、ちょっとは自分で考えてみなよ。駄目だった時は慰めてあげるから」




ポンポンと慰められる様に肩を叩かれた



………あれ?



『…なんか私告白する感じになってない?』


「ふぁいとー」



………。











『……沖田君に…告白、』



考えた事が無かった訳じゃ無い

でも、ずっと先の事だと思ってたから、いざ言われても何をどうしたらいいのか…



そもそも本当に私にそんな大それた事が出来るのか…凄く疑問だ



…と言うか、そもそも沖田君には好きな人がいるんだから、私失恋決定してる訳だし



いやでも、もしかしたらって事も……イヤイヤイヤ…



…と、さっきからこの考えの繰り返しで、考えが一向に纏まらない


やばい、葵の所に帰りたい

なんかもう慰めて欲しいんだけど…
別に今でもフられてからでも、慰めて貰うのなんて大して変わんなくね?


時間の問題じゃね?







『やばー…戻ろっかな…』



クルリと方向転換したその時、私の良く知った声に呼び止められた



「月城?」



反射的に振り返った事を直ぐに後悔した



『…沖田君、』



なんで此処にと思うよりも早く、さっき私と2人で選んだカバンが目に入る



『………』



それを持って居たのは沖田君では無く、沖田君の隣を歩くキレイな女の人だった




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