嗚呼、神様仏様ついでにお母様、どうかお助け下さい


咲夜は何故こんな所に居るのでしょうか?


つい数分前まで、私はごく平凡にありふれた幸せな生活を送っていたと言うのに…!!







ことは数時間前に遡る









「アンタって本ッ当にチキンだよね」



休憩時間にマイフレンドの佐藤葵に突然言われた
しかも真顔で



「しかも行動力もやる気も無いよね、その上変な所でネガティブだし、総合するとヘタレだね」



『泣いて良い?』



どーぞどーぞと言いながら興味なさげにパックのジュースを飲んでいる




そんな態度に本当に涙が出そう……アレ、私の目から何か生暖かい液体が……


『グスン…』



「z組の…沖田君?昨日A組の中沢さんに告られたんだって…ま、フったらしいけど」



私の涙をシカトして葵が言った



『……ヘェ〜』


A組の中沢さんと言ったら美人で有名だ
…そうなんだ、沖田君フっちゃったんだ



「中沢さん頑張ってたのにねェ、美人だしアピールだってしてたし、行動力あったよね〜」



『ソーデスネ』







「それに比べてどっかの総合的ヘタレは動かずにただ見てるだけとか…ハァ、本当にヘタレ。ストーカーかよ」



『ソーデスn…違イマス!』





だってしょうがないと思う

私は特別可愛い訳でも美人な訳でも無い
その上クラスも違う、部活も違う、通学路も違う

…ついでに行動力も無い



そんな私がどうやって彼にアピールしろと言うんだ


仮にアピール出来たとしても、告白なんて無理だろうし

仮の仮に告白出来ても、悲しい結末しか考えられない





「ハァ〜」





葵の視線に耐えられず、思わず窓の外へと逸らす



ため息が聞こえたと思ったら、急に楽しそうな声で私に言った





「だから私が作ってあげたから」


『何を?』


「キッカケを」



『…は!?』



思わず視線を戻すと、それはそれは楽しそうに目を輝かせて笑っていました



「今日の昼休みに屋上に呼び出しといたから、アンタの名前で」



『…誰を?』




「沖田君」




『ハァァ!?』



「ま、精々頑張ってきな」






********


新連載すたーとです(^^)/


タイトルをヘタレにするかチキンにするか散々悩んだ結果、個人的な言いやすさでヘタレになりましたwww



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