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思えば、帰ってきた時から様子がおかしかった。
いつもなら食事優先なのに、仕事から帰ってくるなり部屋で強引に私を抱いた。
突然の出来事に驚いたけど、私はそんな彼を受け入れた。
それでもその時の彼はちょっと変だった。
なんだか私で憂さを晴らすような……犯すような感じだった。
「チャールズ……どうしたの?」
いつもとは打って変わって荒々しいチャールズに息を切らして恐る恐る尋ねる。
『何が?』
「なんか……いつもと違う」
『……別に。いつもと一緒だけど?』
そういう彼の首筋からはフローリスのホワイトローズの香りがした。
***
「私、そんな香水 使わないのに……」
一部始終を話終えるとサラは手にしていたアッサムを置いた。
「女物の香水の匂い……ね。それはちょっと怪しいかも」
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