夕日に照らされた図書室は、気づけばグレイと2人きりだった。














(それにしても、グレイは綺麗だ……)








性格に少々難はあるが、中性的な美しい見た目から他クラスの女生徒に人気があるグレイを自分なんかが独り占めにできるこの時間を不思議に思う。








彼は暑いのか、ベージュの制服のブレザーの袖を捲っていた。

やっぱり英国人のグレイにはブレザーが似合うなぁ…なんて、彼の珍しく真剣な整った横顔に見惚れていると、ふと視線がぶつかってしまった。











『何見てんの?』


「べっ…別に!?」









グレイと顔の距離が近くなってしまい、思わず赤くなって目を逸らしてしまう。












「そ、それよりグレイはどこの大学を受けるの?」















なんとか妙な雰囲気を誤魔化そうと、卒業後の進路の話題を振るとグレイはピクリと反応した。














『ボクは…

英国の大学を受けるよ。』



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