なまえちゃんはこの前入部した後輩のマネージャー。
兄弟がいない私にとってまるで妹ができたみたいですごく嬉しかった。



「まもりさん、洗濯してきました!」

「ありがとう。すっかりマネージャーも板についてきたわね。」

「そんな…まもりさんにはまだまだ程遠いです。」



謙虚に返事をするなまえちゃんは明るく元気な女の子だけど
入って間もないのに要領よく仕事を覚える出来た子でもあった。



「でもなまえちゃんのおかげで本当に助かってるんだから。」

「えへへ、ありがとうございます。」

「そういえばまだ歓迎会とかしてなかったわよね…そうだ!今度鈴音ちゃんと3人で美味しいパフェでも食べに行かない?」

「えっ、パフェですか?すごく行きたいです!」



普段から謙虚であまりはしゃがないけどこの話の時は子供っぽい無邪気な顔をするなまえちゃん。
私と同じ大の甘いもの好きでよく雁屋のシュークリームの新作を食べたりするなども一緒に行ったりするほど。



「そうね、じゃあ今度の休みにでも…」






「糞マネ2号!」






話し込んでいると急にドア勢いよく開いた。
開けた人物はアメフト部のキャプテンで悪魔と恐れられるヒル魔くん。



「わっ、ヒル魔さん!後ろから気配消して話しかけないでくださいよ。」

「お前が鈍感なだけだろ。今から50ヤード走のタイム計るから用意して行け。」

「はーい。まもりさんごめんなさい、ちょっと行ってきますね?」

「うん、よろしくね。私も後から追いつくから!」



そう言ったら了解です!と元気よく返事をするなまえちゃんはストップウォッチだけ持ってグラウンドへと走って行き
残るは私とヒル魔くんだけになってしまった



「…ヒル魔くんったら、今のわざとでしょ。」

「なんのことやら。」

「とぼけないでよ、タイミング見計らって来たんでしょ?」



ケケケケ、と笑うヒル魔くんはそのまま部室を後にした。






( あのヒル魔くんでも嫉妬するのね )



2014.12.10



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