「なまえちゃん、携帯鳴ってるよ?」
「え、本当だ。誰からだろ…」
「……どうしたの、急に怒った顔なんかして。」
「ごめんっ!予定入っちゃった!」
「え?!ちょっと!」
******「キッドさん!」
「なまえちゃん、電話出ないから来てくれないかと思ってたよ」
「すみません、もう一分でも早く行かないと思って!」
急いで電車を乗り継いでやってきたのは西部高校
グラウンドで練習をしていた電話の主のキッドさんを呼び止める。
「お兄ちゃん、どこですか?」
それはキッドさんの後輩でわたしのお兄ちゃん、甲斐谷陸のことしかない
「陸なら部室にいるから」
「はい!本当にいつもすみません!」
気にしてないから、と笑って流してくれるキッドさんに見送られながら部室へと急いだ。
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「ちょっとお兄ちゃん!」
「!!なまえっ?!」
「何やってんのよ!部活始まってんじゃん!!」