Remenber the feeling!
「よく言ったカナ!」
「え…ど、どぶろく先生!」
エンジン音と共にやってきたのは先ほど姿を消したどぶろく先生だった。
さっきのように手ぶらではなく白の軽トラックに乗って颯爽と現れた
…いや待って!それどっから持ってきたん?!
そんでアンタさりげなく飲酒運転やん!捕まるから!
「細けえことは気にするな、それよりイイこと言うじゃねえかカナ。」
「え?ちょお!どぶろく先生??」
そんなことはおかまいなしにどぶろく先生はあたしの背中をバシバシ叩き無理やりトラックの荷台に乗せた後
地面でへこたれているラインマンの方へ近づいていった
「おいライン組……押してみろ!!」
急に大声で吠えるどぶろく先生の言葉に驚く顔をする栗田たちは言われたとおりにトラックの後部へ周りトラックを押す姿勢を構えた
一体どぶろく先生は何をさせるつもりなんやろうか…
そしてラインマンたちが一斉にトラックを押してみるがビクともしなかった。
え…うそやろ?
たしかデスマーチの話ではこれよりも大きなデコトラを押して2000km渡りきったって聞いたけど。
当然あたしよりも実際に経験してやり遂げた栗田さんたちのほうが相当ショックを受けていた。
「やる気はいいが突っ込みすぎなんだよ。大股で走るからバランスもガタガタだしよお…だから今しっかり体で思い出せ!」
「!!!」
どぶろく先生の言葉に5人は何かを思い出したようで、ふたたびトラックを押す再トライをすると
「すごい!動いた!!」
「そうだ!ちゃんと体で覚えたことは忘れねえのよ。」
「だからフィールドからいなくなったんや…てっきり見捨てられたんやと思って。」
なわけねえだろ!と豪快に笑うどぶろく先生。
やっぱりただの酒飲みちゃうかったんやわ!すごいどぶろく先生!
「馬鹿げたトレーニングだ。」
「あんなので我々に勝てると思ってるんですかね?」
セットしているときに網乃サイボーグスの胸肩さんが鼻で笑う。
そのイヤミに反論しようと相手側に立ち向かおうとしたとき
「思ってるからやってんだ。」
「……ヒル魔さん」
「こっから反撃だ、ケケケケケ。」
言葉をより真実味を深くするような不気味な笑い声がフィールドにこだました。
追伸:
さっきカズちゃんがこっそり近づいてきたからもしかしてお礼かな?とウキウキしたのに
「お前意外と重いんだな。」
まさかのハイリターンが返ってきました
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