「なんか、元気ない?」

「そう見えるかな。」

「うん。」



ちょっとだけ嫌なことがあった時に気づいてくれること、それがなんだか嬉しい。
だって、それだけわたしを見てくれているってことだから。



わかるよ、



「ちょっとね、失敗しちゃったの。一樹会長とかは大丈夫って笑ってくれたけど、悔しくて。」



わたしがそう言うと、梓は「満月なら大丈夫でしょう?おんなじこと2回はしないだろ。」と言って頭を撫でてくれた。
その優しさが嬉しくて、わたしは少し元気ができた。
梓は、優しくて。
元気がでてくる。



「ありがとう、頑張る。次は同じことをしないように。」

「そうだね。満月にならそれができるよ。」

「…うん。」



梓と話すと、落ち着いてくる。
自分のやるべきことがもう一度わかる。
それは、とても大切なことだから気づかせてくれるのはありがたいの。




「梓、ありがとう。」

「うん。」



分かってくれる、梓だから。
わたしはもう一度笑える。
前に進めるから。
だからもう一度、全力で。



2012.03.21




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