過去の拍手お礼小説 のFF

家に帰ると見覚えのある小さな靴が置いてあった。
確かタークスの任務でカームの方へ行っていたらしいが、帰って来てたのか。
いつもの自分の住んでいる寮ではなく、俺の家に来てくれたのは喜ばしいことだ。

物音を立てず気配を消してリビングへ入ると、テレビをつけたままソファで丸くなって寝ている彼女の姿が見えた。
何もかけずに寝ている為か、縮こまっている彼女にそっとキスをする。

「あ…セフィロス…おかえり」
「ただいま」

ただいまという単語を言うのが新鮮で、今まで言ったことない言葉。
誰かが家に居るというのがこんなにいいものだとは思わなかった。
シャワーを浴びに体を離そうとすると髪を引っ張られる。

「どうした」
「何でも…ちょっと寂しかった」
「一緒にシャワー行くか?」
「行かない…」

もう何度も裸を見たことがあるのに、頑なに一緒に風呂に入りたがらない彼女。
未だに羞恥心があり、初々しい反応につい苛めたくなる。

「ただいまのちゅは?」
「仕方ないな」

柔らかい彼女の頬に手を添えて、優しいキスを送る。
そして彼女が完全に覚醒するように深い深いキスに変えていく。
ソファに押し倒すと、彼女は小動物のように震えていく。

本当に苛め甲斐のある奴だ。

抵抗しようとする彼女の両手を掴み、その首筋に吸い付き俺のものだという証を残す。
服で見えないところにして!
といつものように怒る彼女を鼻で笑う。

見えるところにわざわざつけている。
いつになったらそのことに気が付くんだ。
鈍感で隙だらけのこの女にさらに赤い印を刻んでいった。




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