今日は休日だった。朝早く起きると昨日の夜に自分で切り揃えた髪を丁寧にセットし、軽くメイクをしてワンピースに着替えていると声を掛けられた。

「お洒落してどうしたの? 誰かとデート?」
「そんなところです。ラベンダーさんは、今日もいつものようにお可愛らしく羨ましいです」

 素直に思ったことを言うとラベンダーさんは頬を染める。本当に可愛らしい。いつもは髪に刺している杖をワンピースのポケットに入れて談話室に降りるとハリーたちは居なかった。ソファーに座って彼らを待っている間色んな人に声を掛けられる。「どこかにデートかい?」と言う言葉に「決闘です」と真顔で答えると不思議そうな顔をされた。

「……ヘンリー?」

 珍しくロンが一人で現れた。恐る恐る声を掛けてきたロンに挨拶をするとビックリした顔をする。

「おはようございます。ハリーは?」
「ハリーは先に朝食に……会わなかった?」
「ええ。すれ違ってしまったんでしょうか」

 ソワソワと落ち着きのないロンに心の中でガッツポーズをする。ほんのり頬の赤い彼は少なからず私を女として見てくれているようだ。

「今日は何か予定でもあるの?」
「予定ですか? ……そうですね、今日は勉強会の予定をしています」
「まさか、男じゃないだろうね?」
「男性の方ですが」

 パーシーさんと図書館で勉強しようという約束をしているのだ。この間暇潰しに読書をしていたらよく理解出来ない箇所があり、パーシーさんに教えて欲しいと頼んだら快く了承してくれた。パーシーさんとの勉強会に意識が飛んでいる私を信じられないとロンが見ていたことには気付かなかった。

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