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 二年生に進級し、生活リズムも落ち着いてきた。ポッターくんとウィーズリーくんが空飛ぶ車で学校に来て暴れ柳に突っ込むという事件は二週間経った今でも生徒の間で囁かれているが、私にはそれよりも興味のあることがあった。

「君もクィディッチの予選に?」

 ブルーのユニフォームを着た男性の言葉に頷くと、難しそうな顔をされる。
 レイブンクローのクィディッチチームに女性は居らず、予選を受けに来ている人も居なかった。もちろんレイブンクローのチームに女性が入っていけないという決まりはない。ただ、勉学に力を入れているレイブンクローでは、両立させるのが大変なのだ。学業とクディッチの両方に力を注ぐのが難しく、女性より体力のある男性ばかりのチームになってしまったのだろう。

「希望は?」
「シーカーです」

 羊皮紙にメモを取っているレイブンクローチームのキャプテンが「なるほど」と頷く。素早さが求められるシーカーでなら私でもやっていけると判断したのかもしれない。
 シーカー希望の人は私以外に二人居た。みんなすばしっこそうな男性で、恐らく上級生だ。

「これからスニッチを放つ。ブラッジャーもだ。一人ずつ交代でスニッチを捕まえてもらう。……タイムが良ければいいわけじゃないからね」

 キャプテンの指に挟まれている金のスニッチが離せと暴れている。
 下級生は緊張しているだろうから、という配慮で私の順番は一番最後になった。スニッチを捕まえるのには時間がかかり、同時進行で行っている他のポジションの選手が決まっても私の順番が回ってくることはなかった。

120510
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