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 ミセス・ノリスが襲われたという噂を耳にしたのは、ハロウィンの翌日だっただろうか。ポッターくんが秘密の部屋の継承者だという噂を聞いたのは、それからさらに何日かしてからのことだった。

「ポッターくんは、継承者なの?」
「違う! ……みんなの言うことを信じるのか?」
「まさか」

 首を振って否定をしたのだが、ポッターくんは胡散臭そうな顔をする。「違う」と言えば言うほど怪しまれ、ハーマイオニーに助けを求めると、仕方ないというように彼女は肩を竦めてポッターくんを説得し始めた。

「例えハリーが継承者だとしても、ヘンリーは純血なんだから怯えたりしないわ」

 ……なにか違う気がするのだけど、ハーマイオニー。

「……噂が気にならないと言ったら嘘になるけど、噂よりポッターくんの言葉を信じるのは当たり前でしょ」
「ならなんで僕を避けるんだ? 言い訳すらさせてくれなかったじゃないか」

 寂しそうに言うポッターくんを見て、自分がやらかしてしまったことに気付いた。
 噂を信じたからポッターくんを避けたのではないと、正直に避けていた理由を話す。彼らが参加することのなかったハロウィンでの出来事と変な声にされてしまったことを話すと、ポッターくんは拍子抜けしたように肩を落とし、ハーマイオニーは呆れていた。

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