青春前線到来中

※学パロ


「………」

「沖田先輩、本当にいいんですか?」

「ちゃんと前に約束したじゃない」

「そうですけど…」

「じゃあ話は決まったね。行くよ」

「はい!」

「あのさ…俺もいるんだけど」



総司と千鶴は約束していたそうでどこかに行こうとしていた。
そしていざ行こうとした時総司の横に隠れていた人影がおもむろに口を開く。



「平助いたの?」

「いたのじゃねぇよ!ずっと最初からいただろ!」

「影薄すぎて分からなかったよ」



総司はニタニタと笑う。
そんな様子を千鶴はハラハラしながら見ていた。



「平助君、ごめんね?」



千鶴は平助に申し訳なさそうに謝った。



「千鶴も俺の影が薄いって…」

「ち、違うそういう意味じゃ」



がっくりと肩を落とし俯く平助に千鶴は慌てて訂正をする。



「ほ、本当に違うの…だからえっと…」

「……なーんてな」



今まで俯いていた平助が急に顔を上げにかっと眩しい程の笑みを浮かべた。



「も、もう平助君ったら…」



安堵したように千鶴は微笑む。



「………あのさ、そろそろ千鶴ちゃん連れてっていいかな?」



若干苛立っている総司はほんわかとしか空気を醸し出している2人にそう言った。



「あ、えっと…」

「悪いな総司」



平助は千鶴の手を握り走り始め軽くウィンクする。



「今日は俺がもらってくぜ」

「へ、平助君」

「行くぜ千鶴」

「う、うん…沖田先輩!また今度!」



そう言って2人は去って行った。



「………平助、僕から千鶴ちゃんを奪うなんて」



誰もいなくなったその場で総司はニヤリと不気味に笑った。










「平助君!」



その言葉に平助はピタリと足を止めた。



「悪い…つい…」



平助は千鶴に顔が見えないように呟いた。



「平助君?」

「わぁ!?今はこっち見んな!」



平助の顔を見ようとした千鶴に平助は慌てて制止をかけた。



「今俺カッコ悪ぃから」



この時の平助の顔は真っ赤になっていた。
そのことを露知らず千鶴はただただ首を傾げた。




青春前線到来中



―――
初平助短編。
平千カップルは薄桜鬼内で
希少価値な可愛い者同士という認識^^
20110219


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