彼女について記す者
彼女に関しての文献はほとんど残されていない。
いや、まず書かれることがなかった。
“芸術家提督”が軽く書き記したものがある。
「時には華。時には氷。」
彼女の性格を表したものだ。
この一文だけで彼女を知るものには十分だった。
とある歴史家はこう記した。
「皇帝最大の人員ミスで、皇帝最大の最高峰の人員。」
どちらの文も事実であり、どちらの文も嘘と言える。
彼女をどう見るか、二つに別れていたからだ。
親切か、冷徹か。
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