第三話 異世界のダーマ神殿

人の命に変えられないとはいえ、フォークの代わりがないのは悲しいのか、ベビタンは沈んでいた。。
村娘とドラキーはお礼に綺麗な石をくれた。
ユーリルが「金じゃない」と言いかけて、クリフトとテレサがユーリルの脇腹にパンチを入れる。勇者が余計なことを言うものではないぞ。
受け取ったアリーナは、綺麗な石が何か使える品ではないのかと考えた。そして周りを無視して空にかざす。
光を出す石にアリーナが動揺していると、皆がそれに気づいて近寄ってくる。

「実は凄い値打ちのある石か!?」
「あくまで金なんですね」
「よく知っている魔法の力を感じるが。」
「え、私魔法使えないからわからないよ!!」

アリーナがさらに動揺すると、石は光を増して全員を包んだ。
眩しくて目を閉じると、よく知っている感覚にとらわれた。
これはルーラではないか。
目を開けたとき、ユーリルとピサロは敵の罠だと思い剣を抜く。
辺りを見渡すと、デカイ神殿の庭に出てきたようだ。しかも全員、噴水に落ちているようで、ずぶ濡れ状態。

「姫様大丈夫ですか!?
風邪を引かれて大変です。ユーリルさん何か服をください!!」

噴水から脱出しつつユーリルに尋ねると、なぜか【天使のレオタード】を渡してきた。

「あぁこれこれ・・・・・・
ってこれで良いわけあるか!!あなたはブライですか、全く。
ユーリルさん、冗談抜きでまともな服をください。」
「悪かった悪かった。お前、さりげなく呼び捨てなんだなブライは。」

クリフトの心配に反して元気なアリーナ。横ではテレサが心配してタオルで拭いてあげている。
むしろベビタンを拭いてあげてるべきではない。ピサロに抱きついて震えているではないか。
ピサロはとりあえず無視するユーリル。デカイ神殿に顔を向ける。
クリフトは何かに気づいたらしい。

「ここはダーマ神殿ですよ!!」

そしてユーリルは思ったままを口にするのだ。
「なんてご都合主義なんだ!!」
皆して聞かなかったことにした。

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