第11話 侵入せよ、アジトへ 2/4
一方で、こちらではウォーリアが縄で縛られるという光景が広がっていた。
冷静に的確に縄で締め上げるレイナを、その他大勢は黙ってみるしない。ウォーリアを縛られるなんて勇者は他にはいないからだ。
ウォーリアは表情を変えずにその他大勢を見た。やられていることと顔のギャップに笑いそうになるが、全員で必死に堪える。あのカインやスコールですら口元を押さえて必死になっていた。

「誰が敵兵役をするのだ」
「よーし、ものまねしに任せろ!!」
「バッツはダメだ。オレなら劇団経験あるからなりきれるぜ?」
「いーや、オレだな。なんたって元軍人だからなー
しかも今、大統領だから大人のみりきはある!!」
「私から言わせてもらうと、フリオニール、スコール、セシル、カインがいいと思う。」

レイナがバッツ、ジタン、ラグナをまとめてスルーした。どうやらウォーリアの次にブレない人らしい。
ジタンは悲しくなり敵兵のヘルメットを持ち上げる。すると中から汗の嫌な臭いが込み上げてきた。やはりお古は嫌だ、と投げ捨ててから、やらなくて良かったと心底思ったようだ。
元軍人のセシルと反乱軍として場慣れしていそうなフリオニールが選ばれた。セシルは待機組がちょっと不安の様子。カインもスコールも、ジタンたちが暴走した際に止められるのか。全てレイナが両手剣で止めにかかるという修羅場にならないか。しかし、セシル自身もジタンたちを止められる自信はなかったので言い出さなかった。

「・・・・・・セシルよりレイナではないか?」

言い出したのはウォーリアだった。

「この世界を我々より知る者がいた方が良い。
君は一般人だ。嫌ならそれで構わない。強制はしない。」
「いや、そう言われたらやる以外の回答がない・・・・・・
ごめん、セシル。せっかく敵の本拠地に入れるからワクワクしていたんじゃない?」

むしろ敵の本拠地に入れるからワクワクしていたのはレイナらしい。
もうすでに、ジタンたちが何やら作戦会議をしていたが、この時点で内容がわかるのは神のみだろう。
敵兵の格好をした二人と、挟まれているウォーリアは、敵の本拠地に向かって歩いていった。
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