第6話 食糧不足を脱出せよ 2/5
テントで寝転がり、男性陣はランプを囲って他愛ない会話をしている。
レイナの家に帰宅した彼らは、早速テントを組み立てた。家主は疲れたのか、食事をするわけでもなく即寝てしまったようだ。仕方がなく残された彼らは、カインの兜に入れられた果物を食べてテントに入った。この大人数で一つのテントでは足りず、二つ組み立てたのだが、ジタンとバッツはフリオニールを意地でも自分たちのテントに入れるために騒いだ。そして今に至る。
すでに寝てしまいたいフリオニールを、ジタンとバッツが強引に起こす。二人に騒がれたらレイナを起こしてしまうのではないか、と思うとフリオニールは簡単には寝られなかった。それに、ジタンが尻尾で叩いてくるし。二人の体力がむしろどこから来るのか、フリオニールは不思議に思った。

「オレら以外にも皆来てるんだろうな〜
ティナとかオニオンナイトとか。
どうしてるかな」
「ティーダいたら、ブリッツボールをものまねしたいな!
ものまね出来たらおれもエースだ!!」
「でもフリオニールにしてみたら、人が増えるのは困るのかな」

うとうとしながら話を半分聞き流していたフリオニールは、いきなり自分の名前が呼ばれたので驚いた。今、何の話をしていたのだろうか。

「だって本命が元の世界にいないのは、カインとリーダーか。オニオンナイトは例外として。バッツは論外な。
どちらにしても、男が増えるのは困るよな」
「ジタン、話の内容が読めないんだけど」
「レイナとできてるんだろ?」

一瞬、意味が分からなかったフリオニールは首をかしげたが、理解した後は顔が赤くなってジタンを睨む。

「別にそんなんじゃないぞ」
「だってお化け屋敷で抱きつかれてたじゃん」
「え、マジ?フリオニールって意外に手が早いんだな」
「バッツまで!!
違うぞ、怖がってただけだ。
大体、ジタンが脅かしたから怯えたんだ。ジタンのせいだぞ」

意地でも寝てやろうと思ったフリオニールは、寝袋を取り出して潜ってしまった。
フラグクラッシャーのバッツは、論外にされたことを気にするべきではないのだろうか。
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