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定例会議の参加メンバーは、ホワイトスペル、ブラックスペルを問わず、隊長・副隊長、及びBランク以上の幹部。

ボスである白蘭が、にこにこと得体の知れない笑みを浮かべたままなので、会議の司会はいつも自動的に、ホワイトスペルNo.2にして、ミルフィオーレ一の苦労人・入江正一が務めることになる。

とりあえず、各隊長の報告&質疑応答という泥仕合を強制終了。

「……という僕の判断で、いいでしょうか?白蘭サン」
「正チャンの好きにしていいよ♪」

という、終始もっさもっさとマシマロを食べているだけのボスの返答に、正一はふぅと溜め息を吐いた。

一応、会議の体裁としてはこれで良いのだ。
しかし、経験上、ろくでもないことは次の「おまけ」的な時間に起こるのだということも、正一は熟知していた。だから、

(せめて、ユニ・BURNER各種どれでも、出ないで欲しい!お腹、痛い……!)

『ホイミ♪』←すらりん

正一は、腹痛は晴スライムのお陰で治まったが、緊張性の汗でずり下がる眼鏡を直しながら言った。
「隊長クラス以外に、何か報告・意見のある者は?」
「ああ、入江。素朴な疑問なんだけど」

会議メンバー一同、その、素朴とは程遠い、謎のもじゃもじゃヘアーと、素朴と真逆の超A級のIカップな巨乳にして美乳の美女の方を見た。
正一も、珍しい…と思いつつ指名した。
アイリスは、かなりセクシー・ダイナマイツでかなり美女で、かなりサドな以外は、案外常識人だ、という認識であったからだ。

「発言を許可する。第12カメリア隊隊長・アイリス・ヘプバーン」
「ああ、入江。会議っぽい話題じゃないんだけどさ、あんたいつも忙しそうだし、あたいがまともに質問出来るのって、この時間しか無いんだよねえ」

……会議っぽくない質問?
と、一同首を傾げたが、まあ、めんどい会議的な話題よりはマシなのに違いない。

「僕への個人的な質問かい?別にメールでも何でもいいんだけど…」
と、正一は言いかけたが、まあいいだろうと許可を出した。

「アイリス、手短に頼む」
「ちょいと入江、あんた結局、白蘭とスパナとどっちと出来てるんだい?」
「……………………………」

正一は、10秒の沈黙の後、(ミニモスカが淹れてくれた)玉露で、げほぅとむせた。

全(確かにアイリス、手短に言った!そして、コレ何て面白そうなテーマ!?)

白「ん〜?当然に、正チャンは大学の時からずーっと僕のかわい〜い恋人だけどー??」
酢「大学くらいで偉そうに言うな白蘭。正一は、高校の時からウチのSweetで当然に未来のBrideだ」

……予想通りのアイドル・入江サンド、キターーー!!!(幹部全員野次馬)

「ちょっとォォォ白蘭サン!僕は親友なんですけど!?スパナもBrideって何ーーー!!僕、男!モヤシでも男!!Brideって花嫁ーーー!!」
そこで、スパナがいつもはぽややんと無表情な青い瞳に、イチゴ菓子よりも甘い微笑を浮かべて正一を見つめた。

「真っ赤になって照れながら、Brideは否定しても、Sweetは否定しない正一、もうこれは、Cuteじゃ言い表せないくらいに、日本語をそのまんま輸入して"kawaii"で決定だ。ちなみに、そんな可愛い正一は、男でも何ら問題無くウチだけのBride」
「どうして何ら問題が無いのかと小一時間(ry!!少しは問題にしてくれないかな!」
「愛に不可能はない。……と思うウチは間違っているか?姫」

そこで、ブラックスペルとか言うチャラい呼び名など知らないわ……な黒百合・ジッリョネロの姫・ユニが、姫らしい気品と威厳で断言した。

「その通りです、スパナ。愛に不可能など無いわ……」

……黒い女王・ユニさんに太鼓判を押されちゃったァァァ!!(眩暈正一)
『ホイミ♪』←すらりん

眩暈は収まった。が。
「ちょっとーユニちゃん?僕と正チャンだって、ちゃんと愛の告白を交わし合った仲なんだよ〜?」
「それは異な事ですね…白蘭。そして、入江正一。少なくとも入江さん、貴方は、愛の電波のカラオケ大会で、スパナにプロポーズされて、Say yes しちゃったはずですが?」(注1)

……アレって愛の電波のカラオケ大会だったのか?いつからそうなったんだ。(カラオケ大会参加メンバー一同)

そして、正一は隊服の内側でダラダラと汗をかきながら、口から魂が抜けそうになった。
そう言えば、"I Will Always Love You……Shoich, my bride. Say yes."(注2)とか言われて、Say yes しちゃったんだっけ僕!!

ちなみに、その時も正一は、ユニから、「愛の真実を叫びなさい!ヤマトナデシコの名にかけて!!」…とか、電波でイミフな事を迫られて、やむなく……愛を叫んだつもりが、かなりもじもじで乙女な感じの小声で「…Yes, Spanner…」と、応えたのだった。

あの時は、白蘭と幻騎士が、清純可憐なユニと正一の前でセクハラ発言をした罪で、ユニBURNERが炸裂し、約2名の気絶者が出ていたのだが。
しかしそれでも、公衆の面前で、婚約してしまったと見なされても可笑しくない状況。

しかし白蘭は、にっこ〜と、ユニに胡散臭いほどにこやかに笑いかけた。
「僕さぁ〜、大学に入学したばかりの頃にね、不思議の国のアリスのうさぎさんみたいに、かっわゆ〜い慌てん坊の正チャンと、出会い頭にぶつかっちゃって、ヒトメボレしたのが出会いなんだよ♪」

……確かに、入江はウサギっぽい感じかも知れない……食われそうな感じに。ああ、でも、アリスの方でも違和感が無い気がする件について。(←全員の感想)

ユニは、愛の女神のような威厳で応えた。
「kwsk」

推定10代前半美少女・ねらーか?ねらーなのか!?(幹部全員の感想)


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Sweet/甘い、という意味だが、この場合愛を込めて甘〜く「可愛いひと」。Bride/花嫁さん。
kawaii/英語では、そのニュアンスを的確に言い表す事が出来ないので、kawaiiでそのまま英語として使用されている。
注1:図書室21・ミルフィカラオケ大会・第2部参照。
注2:I Will Always Love You……Shoich, my bride. Say yes./ウチ、これからもいつだって愛してる。正一…ウチの花嫁さん。Yesと言って。


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