怖いもの
『キッドってさー』
「なんだよ」
『高いとこダメじゃん?』
「わ、わりぃかよっ!!」
『いや、そうじゃなくてね。お化けとかもダメそうだなーって思って』
「っは、俺がそんなの怖がるわけないだろーが」
『高いとこダメなくせに威張んなよ』
「おっまえなぁ…」
『で、どのくらいダメなの?』
「だから、へっちゃらだっつーの」
『じゃー夏になったらお化け屋敷行こうね!』
「…めんどくせぇ」
『やっぱ怖いんだ?』
「そんなことねぇ!…お前こそどーなんだよ」
『へ、あ、あたし!?』
「なーに吃ってんだよ?まさか、なぁ」
『な、なによ』
「怖いのか」
『こ、怖くないもん!』
「へー」
『…ひ、一人じゃなければ、だけど』
「さっきまであんなに虚勢張ってたのになー」
『…キッドがいれば、怖くない、もん』
「………」
『は、恥ずいから黙りこくんないでっ!!』
「いや…だって、そんな」
『…そんな?』
「真っ赤になってまで嬉しいこと言ってくれるなんて、思わなかった」
『き、キッドだって赤くなってる』
「なんか、恥ずかしいな」
『…うん』
「今年の夏は、二人で入ろうな?お化け屋敷」
『………うん!』
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夏に、お化け屋敷から手繋いで泣きながら出てきたとこをドラズに見つかれば良いと思う。
ひっさびさのドラズ、サーセン!
2011/04/10 望月優花
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