屈折した愛情表現
最近やたらと絡んでくる人がいる。
1コ上の先輩で殺し屋と呼ばれてる人。
『優花さん、スカートがめくれてますよ』
「え!嘘!」
『もちろん嘘です』
――それがこの人、木手永四郎先輩。
クスクスと笑いながら楽しそうに私を見る。
私がこの人に嫌われている、と気付いたのはついこの前。
きっと、嫌いだからこうやって私に絡んでくる、
イジメをしにやってくるんだ。
「…私、木手先輩に何かしました?」
『どうでしょうね』
話し掛けてくれるのも、絡んでくれるのも嬉しい。
でも、それが嫌われてるからだと気付いてからは
ただ、悲しかった。だって私はずっと前から好きだったから。
「…私が嫌いならワザワザ絡まなければいいじゃないですか」
『え?』
「木手先輩は私が嫌いだからそうやっていじめるんでしょう?」
『どうしてそんな勘違いを…「――もう、私のことは放っといて下さい」
『優花さん、待ってください』
私は追い掛けてくる木手先輩を無視して自分の教室に向かう。
けれど、大きな手に腕を掴まれて止まらざるをえなくなった。
『ねぇ、ちょっと。聞こえないフリなんかしないで下さいよ』
「離してください。いじめっ子の木手先輩の言葉なんて何も聞こえません」
『…聞きなさいよ。俺はあなたが好きなんです』
直後、広い胸に抱き締められて、私の思考は停止した。
…え、え、ええ!!?
木手先輩が私を好き…?
一瞬だけ、何を信じたらいいのか分からなくなった。
屈折した愛情表現
(君も鈍感ですね)(アレのどこに愛があったんですか?)(気付きなさいよ)(いや、あれじゃ無理ですから)
優花さんへ捧げます。
キリリクありがとうございました!
2011/03/19 蓮見美桜
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美桜さん大好きっす!
キリ番800のときにリクしてきた
好きな子ほどいじめちゃうコロネ(←)です
木手ってそーゆー性格な気がする
そして、実は前から好きだったというヒロインちゃんが最高!!
本当にありがとうございました!
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