*よく分からんマフィアパロ
*キャラが迷子
*途中まで
いっちゃうの?
しおらしい声にジャケットを羽織りながら後ろを振り向く。
白く柔らかな肌をさらけ出して悲しげな顔をする女に苦笑する。
「前も言ったけど俺とお前は取引関係だ。十分情報は貰ったからもうする気はねぇ」
「でも、」
「んな事言ってちゃこの世界で生きてけねぇぜ?」
そう告げると更に顔を歪めて、仕方なく頭に手を置いて優しく撫でる。
「また来っからよ……」
優しい言葉をかければ女はにこりと笑って。
俺はこいつは早死にするタイプだな、なんて考えていた。
─────
くぁ、と大きい欠伸をしながら薄暗い通りを歩く。
しかし、たかだか情報屋にここまでする俺めっちゃ優しいな。
あんまりしつこいのは勘弁だし、次は他を当たるかな……。
髪をぐしゃぐしゃ掻きながらぼんやりと進んでいたら、
「────」
路地裏から物凄い速さで飛び出てきた薄汚ぇ狼……みたいな奴とバッチリ目があった。
お互いに目を丸くさせ数秒見つめ合う。
驚いた俺が固まっている間に狼はどんどん顔を険しくさせ、ギロリと深紅の瞳で睨み付けてきた。
「血と、火薬……それから、精の臭いがする」
低く呟かれる声に我に返る。
え、そんなに臭うか?
軽くショックを受けてすんすんとジャケットを嗅いでみるが、……いまいち分かんなかった。
「お前……マフィアか」
「……うん、まぁ、そうなんだけどよ」
一応隠している職業を当てられて渋い顔を浮かべる。
尚も睨み続けてくる視線に耐えきれなくなって目を泳がせると、喧しい怒鳴り声が狼が出てきた路地裏から聞こえてきた。
狼はハッと声が聞こえた方を振り返り、舌打ちしたかと思えば何故かこっちに突っ走ってきた。
と、同時に黒ずくめのイカついおっさん達が姿を表す。
その間に何故か俺は後ろから腕を回され、首にナイフを当てられてた。
言わずともそれは狼の仕業で。
「テメェら動くな!仲間の命がどうなってもいいのか!」
あれ、俺こいつらの仲間になってんの?
確かに同じ職業だろうが全然違ぇよ初対面だよ。
「あのよ、お前全員が同じ組織だと思うなよ?」
「は……?」
驚愕の表情をする狼はのろのろと追っかけてきたおっさん達に目を向ける。
そこにはニヤニヤニヤニヤ馬鹿にしているような奴らばっかり。
「仲間じゃ、ないのか……?」
「残念だったな、人質にならなくて、よっ」
呆然と呟くこいつを憐れに思いながら肘を引いて鳩尾へ入れる。
痛さで呻いている間に緩んだ腕から脱出し、そのまま両腕を纏め上げ地面へ叩きつけた。
苦悶の表情を浮かべつつも下から睨み付けてくるこいつに溜め息をつきながら前を見る。
イカついおっさん達から戸惑いを感じ取ってにやりと笑ってみせる。
「話からしてあんたらマフィアだな?」
「……ぁ、あぁ、そうだ。貴様もだろう、どこのものだ」
「なぁに、そこらに転がってるようなとこのもんだ」
ヘラヘラしながら返せば窺うような視線が、いやサングラスで見えねぇんだけど向けられた。
「そいつを渡してもらおうか。何か条件があるなら、」
「へー、こいつにそんな価値があんのかよ」
「…………」
「まぁいいさ。あ、条件とかいいぜ?」
「なに?」
「命貰えるだけで十分だってことだ。こいつはあんたらの好きにすればいいさ」
そう言えばおっさん達は顔を見合わせて近づいてくる。
同時に押さえつけていた狼が僅かに震え出す。
「くそが……!」
一つ目を瞬かせ、真っ正面に立ったおっさんどもを見上げる。
油断はしていない感じはするが所々に見える隙に嫌悪した。
「三下マフィアか……ぉぃ、」
小さな声で下にいる狼に話しかける。
小さくみじろいで不安そうな目で見上げてきたこいつを見て目丸くさせた。
違う、こいつイヌだ。
「目ぇ潰したくなかったら伏せてろ」
「は……?っ、」
もう面倒くさくなって頭を地面に叩きつけた後、一瞬のうちに腰へ手を動かす。
そこから相棒を引っ張り抜いて後は終わりだ。
二人に連続して向けた銃口は見事に額に合わさって。
パン、と銃にしては軽い二つ音が聞こえた瞬間撒き散らされる血。
重力に従って落ちるそれは勿論俺とイヌに降りかかった。
「ヤベ、下から打つんじゃなかった」
顔についた血を拭いながら銃をしまい立ち上がる。
血生臭っ。
「お前……」
あ、忘れてた。
汚ぇ格好で立っているそいつは顔を歪ませている。
「何だ?」
「何で、殺して……」
「……命貰うって言ったの聞いてただろ?」
そういうとイヌはハッとした顔になった。
素直な反応に思わず笑みが溢れる。
「へん、中々の言い回しだろ?」
「……最低だ」
「テメッ……助けてやったのになんだその態度は!」
「助けろなんて誰が言った!」
こいつ……どっかで躾られてる類いかと思ってたんだが口悪すぎだろ。
あんだけ実力差見せたのにな……。
「じゃあ今死ね」
「っ……!」
俺の言葉に後退り。
だったらんな事言わなけりゃいいのに。
漁ってたら出てきたんだけど何が書きたかったかも続きも思い出せずポイッ。
と、思ったがもったいないので上げてみる。
ちょいと大人っぽい、というか淡白な真弘先輩ぷまい。