学パロ










付き合いが長いからこそ言えるのが、流され過ぎるのは相手を調子に乗らせるだけということだ。
したがって、俺はまったく悪くない。


「……貴様」
「何をどうやったって時と場所を考えねぇテメェが悪ぃ」


きっぱり言ってのけると、ベッドから起き上がりながら不貞腐れる風間。
餓鬼かっての。
ちなみに、何故風間がベッドの上にいるかと聞かれれば話は早い。
こんな真っ昼間の保健室で襲ってきたからベッドへ投げ飛ばしただけだ。
床に背負い投げされなかっただけよかったと思いやがれ。


「貴様こそ、俺を構わないから悪いのだぞ」
「…………」


大の大人がしょげながら言ってきたって可愛くねぇ……と、言いたいところだが。
これも惚れた弱味か、可愛く見えちまうんだから相当末期なんだろうな、俺。
はぁ、と溜め息をついて風間の肩に手を置き耳元へ顔を寄せた。


「今日は泊まりに行ってやるよ」


これで意味が分からないほど風間は馬鹿じゃない。
というよりもこの手の誘いは誰よりも敏感だ。
顔を離すと風間の驚いた顔が見えて。
深く突っ込まれる前に退散しようと背中を向けた。
まず俺が恥ずかしいし。
薄ら赤くなっているだろう頬の火照りを静ませながらドア手前まで来た途端。


「────っ」


襟首を引っ張られ重心が傾いたかと思ったら背中は固く広い何かにもたれ掛かった。
項が外気に晒されてヒヤリとしたかと思えばすぐに柔らかく温かいものが触れてくる。
それに身体を強張らせる暇もなく、チクリとした痛みの方に反応せざるを得なかった。
ヒク、と喉を震わせると背中を押されドアに軽く手をつくかたちになる。


「っ……!」


多分、今涙目。
首の後ろを押さえてギッと睨み付けながら振り向くとそりゃあもう上機嫌な風間がいた。


「先約有り、という証だ」
「おまっ……!?」
「楽しみにしているぞ、土方?」


ニヤリと笑う風間に結局俺は何も言えないのだ。




















土方さんのことになると子供っぽくなるちーさまと最後には甘やかしぃになる土方さんが素敵だと思います^^




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