「よっ!」


いつもどうりに先生と修行をしていたら、軽い口調で現れたのは先生の相方である颯斗さんだった。

ヒラヒラと手を振って、そして、笑っている。

その後ろには、やっぱり見慣れた顔が居た。



『かーすが!』



ひょこっと近寄って声をかければ、ちょっと、固まってそれから颯斗さんの後ろにかくれて、「なんだ、佐助」なんていう。

これでも俺様たち仲いいんだよ!!

でも、かすがは恥ずかしがり屋だから。


ほら、颯斗さんなんて苦笑してる。



「いきなりだな、
 別に構わないが・・・」

「ちょっとな、話したいことがあった。」




そして、言われた。
先生の顔はすぐに真剣な顔になった。


こういうときに、俺様たちは邪魔になる。

ここからは先生達の仕事の話だ。




『かすが、かすが、ちょっと向こう行こう?』

「え、あ、やだ、私は・・・」

『ううん、駄目だよ。
 先生、颯斗さん、俺様たち、森の中に居るね。』



颯斗さんと一緒に来たかすがは、この違和感をずっと感じてるはずだ。

それでいて、まだ、忍だって割り切れてない。

でも、しかたないんだ。


俺様も、かすがも、一番大切な存在が先生たちだから。



くい、っとかすがの手をひっぱって歩き出す。


「あまり遠く行くなよ」って先生に言われた。
だから『わかってるよー!』って手を振って、歩き続ける、


かすがは、もう、黙ったままだった





執筆日 20130119






×