三成と、和解できたのだろうか・・・
そこは多少不明なところだが、首にかかるチョーカーが風に揺れる。
あれから学校で問題にされることもなく、あの不良集団も襲ってくることもなく平和で・・・
あぁ、これこそ儂が望んでいたものだと、内心嬉しかった。
まぁ、世界中が・・・というわけではないから色々アレだが・・・
「千代殿!」
『? あぁ、幸村か、どうしたんだ?』
「いえ、何時になく幸せそうな表情をなされていましたので」
『はは、そうか、
そりゃ、今こうやって幸村と話している事も幸せだ。』
だが、かつては敵同士であった者たちとこうして話が出来るのが私にとっての一番の嬉しいことだと、今改めて思う。
空は広く、晴れていて、
「おい、家康!」
『ぅわ!!』
だが、突然背後から一喝。
幸村も私も驚き振り返れば、そこには元親の姿。
その表情はどこか喜々としていて私と幸村のところまで来るとわしゃわしゃと私の髪を撫でた
「記憶があるんならさっさといいやがれってんだ!」
『元親っ私はもう』
「あぁ、家康じゃねぇな、今は千代だ!」
盛大に笑い、そして大声でそういう元親は昔よりも明るくて、
やはり戦国時代とは違うと実感する。
だが、・・・
「あぁ、そうだ、
石田がお前に話があるとさ、」
『え?』
いきなり言われたその言葉に、酷く驚いた。
執筆日 20130804
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