戦国IF
彼女名は?(変換後はブラウザバックでお願いします!)
原作はアニメですがこっちはゲーム兄貴緑ルートで家康と和解したあとってことで!(御都合主義ですいません!)
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チリンッ
優しい音を奏でた鈴。
それは淡い紫色の衣をまとったかつては紅蓮の鬼姫と恐れられた武田の真田幸。
しかし、豊臣に入りしのち真田の姓は捨て豊臣秀吉より名づけられた「麒麟」という名を名乗っているのだが。
そんな彼女の首にゆるくまかれているのは、小ぶりの鈴。
かつては六文銭が下げられていたそこに、戦には不似合いなそれがあることを、だれも疑問には思いはしない。
家康がおさめしこの日ノ本、
秀吉が討たれしのち、いろいろ面倒事はあったがすべては毛利元就の陰謀と分かり家康と三成は和解し、その後天下は家康を中心として治められている
故に、もう戦もないのだ。
「麒麟。」
『おかえりなさいませ、三成殿。』
天女が去り、そしてさまざまな陰謀が去りしのち、
徐々に感情という名のものを取り戻しつつある麒麟。
にこりと笑むさまは、いまだ少し硬いが自然そのものだった。
『また家康殿と喧嘩したんでござるか?』
「いや、」
『ならばなぜ?』
「…家康にお前を娶ったらどうかと言われた」
『め、めと、破廉恥にございます!』
そしてたわいのない話をすることも、またあのころにはなかったこと。
あのころのような言葉を吐けばしばらくしたのち、またくすくすと笑い始める。
わずかに揺れるため、そのたび小さく鈴の音が鳴った。
「…麒麟…」
『いつも、私の居場所になってくださってありがとうございまする。
あぁ…でも…そんなにも日ノ本は平和になられたのですね。』
「あぁ…」
彼女の目の前に膝をつきするりとほほをなでる。
その手がくすぐったいのか、また微笑んだ。
けれどゆるりと瞳をひらけば両の腕を伸ばして三成へ
その行動にわずかに笑みながら三成はそっと麒麟のことを抱きしめた。
『好いております、愛しておりまする三成殿…っ』
「麒麟…」
『あぁ、けれど…誰にも許しをもらっておらぬのに…』
つぶやくように、囁くように、その言葉を吐いて目を閉じた。
けれど、些細な麒麟の一言に三成は閉じていた瞳を開いた
執筆日 20130909