戦国IF
彼女名は?(変換後はブラウザバックでお願いします!)
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「っねぇ、本当に知らないの?」
「くどい、」
織田が滅び、豊臣が滅び、いまや徳川が治めしこの日ノ本、
一時は天女などという異端分子が混じり、狂いに狂ってしまったが天女が去りしのち、狂っていたものたちは正気に戻り、いまや徳川が治める泰平の日ノ本に近づけようと、動いている。
ただ、一人、
なによりも太平の世を望み、微笑んでいた紅蓮の華・・・
真田幸の姿は、忽然と消えたままなのだ。
誰も、その行き先は知らず・・・
彼の者が忍隊、忍頭であり・・・彼女の一番の理解者であった猿飛佐助もだ。
もしや、真田の領地に行く途中で刺客に連れ去られたのかと、武田と敵対関係にある領地を巡りに巡った。
でも、どこにも彼女はいなかったのだ。
どこにも・・・
「第一に、お前が知らないのなら誰が知っている。」
「っ」
「お前が一番、あいつのそばにいたはずじゃなかったのか?」
上杉が忍。
かすがの言った言葉に、佐助は柄になく表情を崩した。
ふいっと視線をそらしたかすがはそのまま視線を北・・・上杉の領地のある方向へと向けた。
「かすが」
「なんだ。」
「ったのむ・・お嬢の・・・幸様のことがすこしでもわかったら・・・」
知らせて、くれ。
シュンッと消えた佐助。
完全に気配が消えてから、かすがは息を吐いて、地を蹴った。
執筆日 20130625