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これが末期症状だということは詳しく診なくても分かった。
史実の中の竹中半兵衛も豊臣秀吉から暇を出されていたが最期まで武人でありたいと、戦場に残り・・・散った。
それが、彼にも当てはまるというのだろうか・・・
けれど・・・一番許せないのは・・・自分なのだ。
何よりも己が一番許せない。
『理由は、聞かないでおきます。』
「うん、そうしてくれると助かる。」
『ごめんなさい・・・助けられなくて、ごめんなさい・・・っ』
気がつけなくてごめんなさい。
紡ぎだしたのは、謝罪しかなかった。
早く気がついていれば、もしかしたら助けられていたのかもしれない。
なんならこの世に無い薬でさえも作ってしまおうか・・・
某江戸時代ドラマで、1から10までやっていた気がする。
感染症を防ぐ・・・薬。
確かに薬草でいろいろなことは出来るけれど、出来ないこともある。
ただ、この立場では少し、難しいのは確かなのだ。
それに・・・
この間、家康に言われたこと・・・
あれからすぐに別れてしまったから、返事は返せていない。
でも、当に答えは決まっているのに・・・
「弥月君が謝ることじゃない。
此処まで放置した僕がいけないんだからね。」
『っでも・・』
「だから、僕が死んだ後、君が秀吉のそばで彼の為に策を練るんだ。
そのために、今、僕は君と一緒に策を練っているんだからね。」
ぽんぽんっと撫でられて、言われる。
その言葉に、あぁ、本当になんて私は弱いのだろうと、自分を責めるしかない。
『どうしたら・・・平らな世になるのでしょうか・・・』
「弥月君・・・。」
『っどうしたら! 私の知る、平和な世にみんなが笑える世界になるんでしょうか!
周りは戦、戦戦戦!!
どうやったら、皆が涙せぬ世界になるのか・・・っ私にはわからない・・・っ』
「うん、皆望んでるよ。
だから、僕はこの残りの時間を・・・秀吉の為に尽くすんだ。」
何故、それは貴方にも言えることなのに・・・
苦しそうに笑わないでと・・・なん私はいえないのか・・・
私は、私は、私は、私は、・・・っ
ただ、逃げているだけじゃないか
執筆日 20130308
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