*蜜と唾

罪と罰の続きですが単体でも読めます。
スプーンプレイ






「ん……なに?」
散々激しいセックスをして、微睡みかけていた臨也が身体を起こす。
「あー?後始末、してやろうと思って」
ベッドに腰掛けて笑顔で言った静雄の手にはスプーン。
「ちょ!何言ってんの!?そんなんでヤられるんなら自分でやるよ!!!」
「おー、自分で掻き出すか?」
ほれ、とスプーンを投げてきた静雄に、臨也は堅いギプスで蹴りつけるが、軽く止められる。
「スプーンがヤダ」
「嘘吐くなよ。この前あんな喜んでたクセに。それともアレか?視られてんのが良かったのか?」
「良くない!」
「黙れ、ビッチ」
「シズちゃんが相手してくんないからだもん」
「テメェも忙しいって言ってたじゃねーか。俺も誰かとヤんぞ」
「ダメ!そんな事したらソイツ殺すから」
「じゃ、大人しく舐めろ」
「んうっ‥」
口に突っ込まれたスプーンが好き勝手に動き回る。大きめのスプーンで舌を押さえつけたり、えづく程奥まで入れたりされて粘着質な濃い唾液が絡みついた。
口の端からも唾液が零れると、満足したのかスプーンが抜かれた。
「ケホッ…それ、前のよりおっきい」
前回のはティースプーンだったが、コレはどう見てもカレーやスープ用のスプーンだ。
「あぁ。テメェはそのほうが気持ちいいだろ?奥まで届くし」
零れた唾液を舐めとって卑猥な手付きで言う静雄に、臨也は自分の股間に熱が溜まるのを感じて自嘲した。

「こっち来い」
寝転んだ静雄は自分の胸元にタオルを敷くと、尻が手前にくるように臨也を跨がせた。
「恥ずかしいよ…」
「もう勃ってる癖に今更だろ。ほら、枕。足痛かったら言えよ」
骨折してる足に配慮した体勢のようだが、痛みより羞恥に耐えるべく臨也は枕に顔を埋めた。
「これ、シズちゃんのだ…」
「あ?どっちのでもいいだろ?ノミ蟲の分際で俺のは使えねぇってか?」
「違うよ‥ただ‥」
―――シズちゃんの匂いじゃ余計興奮しちゃう
悔しくて言葉にはしなかったが顔の赤みは引かなかった。

「うるせーな。挿れるぞ」
「……ぅん」
不安に声が小さくなる臨也を余所に、真っ赤なアナルへスプーンをあてた。力を込めれば先程まで静雄のペニスで嬲られたソコは僅かな抵抗の後、口を開いた。
「ぅぁ‥拡がる…」
「おー、パックリ開いてんな」
わざと一番太い部分で動きを止めた静雄が中を覗き込む。
「真っ赤だぜ?エロいケツマンコだなぁ」
ふぅっと体内に息を吹き込まれて、臨也は自分でもソコがヒクつくのが分かった。
「っ‥誰の所為だよ。シズちゃん、後始末なんでしょ?早く終わらせて」
「急かすなよ。折角なんだから楽しませろ」
「あは!楽しいの?シズちゃんは変態さんだなぁっあっ!」
スプーンをいきなり奥まで差し込まれた臨也は、枕を握り締めて仰け反った。
「変態はテメェもだろ?こんなので喜んで。腰引くなよ」
「っ!はっ、あぁ…」
パシンと太股を叩かれて態勢を戻すと、スプーンが肉を割開く感覚に身震いした。指やペニスと違い入り口は閉じてるのに胎内を抉られて、奥の精液を掻き出された。
「ふっ、あ‥っ‥で、てる…」
トロトロとアナルの縁から流れる精液の感触にも腰が震えた。
「マジでエロいわ。今度クスコ買ってやろうか?一日中ケツマンコ開きっ放しにしてやるよ」
垂れ流れる精液をタオルで拭き取りながらスプーンをこね回す。
「んぅ‥や、だぁ」
「ははっ!想像したか?ヒクついてんぞ」
アナルが収縮したタイミングを見計らって中へ戻すと、スプーンの背で前立腺を押し潰した。
「ひっ!あ、ぁ‥ぁっ」
「声聞こえねー。それ、離せ」
静雄が枕を引き剥がそうとするが、臨也は強く握り締めて離さない。
「やぁ!まくら、シ、ズちゃ、んの‥に、おい」
「っ!?クソったれ!!そんな好きなら、一生抱いてろ」
スプーンを引き抜くと起き上がって臨也を組み敷く。ベッド脇の引出しからコンドームを取り出して素早く着けた。

「テメェが煽ったんだかんな」
責任取れと言わんばかりに、自らの精液に濡れたアナルへ猛るペニスを突き入れた。
「んあぁぁ!!シ、ズちゃ、ん、シズちゃ‥」
枕に顔を擦り付けて、うわごとのように自分の名前を呼ぶ臨也に激しく腰を打ち付ける。
「ふ、ぅぁ、だ‥め‥シズ‥」
「イけよ、変態!」
臨也の足を限界まで開き、前立腺を刺激しながら腰を揺すると胎内が痙攣した。
「あっ!も‥イ、ク、ふあっ」
震えた臨也のペニスからは殆ど水のような精液が少し零れる。
「くっ…」
強い締め付けのアナルへ2・3度腰を打ちつけてコンドームの中へ精液を吐き出した。

「おい、臨也」
「ん‥?」
荒い息を整える臨也が枕から顔を上げる。
萎えたペニスを抜いてコンドームを外すと、中身を臨也の顔にぶち撒けた。
「んぷっ!なにすんのさ!!」
怒る臨也の顔に指で精液をなすりつけ、口元にペニスを差し出す。静雄を睨みつけながらも素直にペニスへ舌を伸ばして残滓を舐めとった。周りを舐め終わると、尿道へ舌を差し込み全て残さず吸い上げる。
キレイになったペニスにチュッとキスして口を離した。

「これが俺だ。俺の匂いだ」
あぁ―――
臨也は静雄の行為に納得する。本人を前にして静雄の匂いに発情していた自分に嫉妬していた、と。
理由が分かってしまえば愛しくて愛しくて堪らなくなって、拗ねた恋人に口付ける。

「シズちゃん、もうゴム着けないでね。舐めるときゴム臭くて嫌。ちゃんとシズちゃんを味わわせて」



「あーあ、もう。髪までパリパリ」
「悪かった。洗ってやるから風呂場行こうぜ」
「ふふっ」
「どした?」
「俺、もうシズちゃん以外じゃ勃たないかも」
「そりゃあ良かった。最高の浮気防止だ」
「浮気なんて1回もしてないよ。頭ん中は常にシズちゃんだけだもん。あ、シズちゃんの枕あれば勃つかも。試してみていい?」
「次は両手両足な」
「いいよ、シズちゃんになら」
「お前なぁ…」
「さ、お風呂連れてって」





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