奈落の底の眼鏡
▽水底のあぶく/村上鋼/C級隊員モブが思わぬところで村上鋼くんと接触する風景をお願いします
暗闇の底に落ちたような絶望に打ちひしがれていると見せつけるように、彼女だったその人は非常階段の踊り場で蹲み込んでしまった。
何度かキスをしたことがあるつむじを揺らしながら「もう死にたい」と嗚咽混じりに言うが、それはこちらのセリフで蹲み込んでしまいたいのもこちらの方だった。
川の流れでも見るような眼差しが上から注がれているのだ。
物を語らないそれに向かって言う言葉が、今の俺には湧いてこない。
8年使っていた眼鏡を洗濯機の層外の奈落に落としました。
連休最終日ですね。
comment : 0
5th.May.2020
comments
↑back next↓