「………え、フェイタンもここで寝るの?」
「当たり前よ。ここ誰の部屋思てるか」
「え!ここ私の部屋じゃないの!?」
「ワタシの部屋よ。何で団員でもないお前に部屋あると思たか」
「た、たしかに……何で思っちゃったんだろ。恥ずかしいさすがに。ごめんフェイ」

いそいそとベッドから出ようとすると頭を掴まれて枕に押し戻される。
何するの!と抗議しかけた私の隣にフェイタンは当たり前のように潜り込んできた。

「もと向こう行け。狭いよ」
「あ、うんごめん………って、ちょっとコラー!」
「煩いね。喚くと殺すて言たはずだが」
「ごめんこれは喚かずにはいられないよ!まずいよ、フェイタン……JKと同衾なんて事案発生だよ」
「ジェーケー?何かそれは」
「私たち歩くブランドのことです。………あひたたたたっ!ほっぺいたひよ!!」

結局フェイタンに文句を言ってるうちにいつの間にか寝てしまい、朝起きてフェイタンの腕の中に居たことに最早何の違和感も覚えず二度寝に繰り出した私は、歩くブランドJKとして何かこう大切なものを失ってしまったような気がした。