跡部による勧誘を受け、私は氷帝テニス部のマネージャーをすることになった。これはとても都合がいいので私は内心「しめしめ」である。
皆さん気になっているとは思うが、私の容姿はビン底眼鏡に黒カツラのままである。
(なあ、お前何で変装してんの)
(だってせっかく買ったのに勿体ない…)
(…そうか)
私の真の姿(あ、これなんかかっこいい。もう一回言おう。)私の真の姿を知っている人は…まあいる。結構いる。


部員達に紹介も終わり、華麗なる仲間入りを決めた私を許さない許さないと睨む者がひとり。

女子更衣室に入った私の背中に鋭い声が投げつけられた。

「アンタ、何でマネージャーなんか」
「ねえ鳥居亜里沙ちゃん」
「な、っなによ」
「ちょっと見てて。ハイ、モノマネいきまーす」

私はいかつい顔を作り、人差し指を前に突き出した。

「ビシィッ」
「…?」
「行ってよし!」
「(ビシーって効果音だったの!?)」
「はい誰のものまねでしょーか」
「………榊コーチ」
「あ、あのひとサカキコージって言うんだ。名前知らなかったわアハハハ。で、何?芸人さん?」
「コーチよ!!アンタ、バカにしてんの!?」
「いやそんなバカになんて。はい、じゃあ第二問」
「っ」
「…」
「……」
「…第二問ねーわ!しくじった」
「ッ――…バッカじゃない!!!死ね!」

バタバタバタ、バン!

「…行っちゃった」
自称女王様は口が悪い。

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ツッコミたいのをこらえる悪女ヒロイン
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