まったく覚えのない罪をひっ被せられたあの日から何日かたった。あの日の晩ごはんは結局桜餅で、報告したら「なんてババ臭ェもん食ってやがるドカス!テメェ金ねェなら身売りでもなんでもして稼げカス!」とカッスカスに言われてしまった。実際身売りなんかしたら本気で消し炭にされるからやらないけどね。ザンザスは冗談が分かりにくくていやだ。


話は変わるが、私の下駄箱には最近妙なものが詰まっている。
一昨日はカラスの死体。
死体になれていた私は別段動じる事も無く、可愛そうなカラスの嘴を摘んで中庭に埋めてやった。もちろん、それを入れたと思しき男子生徒達を気の済む限り(故・カラスさんと共に)追い回してからね。
まったく、好きな子ほど苛めたいとかお前ら小学生かよ!


昨日は画鋲がふんだんに盛り込まれていた。
これ片方の靴に何十個入ってるんだろう。
勿体なかったから、そのまま両手に画鋲入り上履きを持って教室に行き、クラスの画鋲ケースに追加しておいた。画鋲ケースはパンパンになり、私は満ちたりた気持ちになったが、たまたま傍にいた向日にはドン引きされて終わった。
まったく、意地悪してまで振り向いてもらいたいとか、お前ら小学生高学年かよ!



そして今日。朝学校に行くと下駄箱にガマガエルが一匹。
普通にかわいかったから触ろうとしたら逃げられた。遠くで悲鳴が聞こえる。

「んあ?何だこれ」

上履きの上に置かれていた一枚の紙は、その上にカエルが座っていたらしく触るとぬめりとした。うーん、不快感。
――『昼休み、第3ゼミ室に来い』



「……こ、告白やっ!」

「ちげーよ!!」

「…」

私が振り返るとハッとした様子の男子生徒数人が逃げて行った。…違うらしい。期待してがっかりしたよもう。学校で告白とか憧れてたのになぁ…。
まあ私ザンザス一筋だから別にいいけど。


「でも告白じゃないなら…なんだろ。進路相談かな?」

「リンチやろ!!」

「…」

私が振り返るとハッとした様子の忍足が走って逃げて行った。…そうかリンチか。
リンチって私が知ってるリンチかな。だとしたらどのくらいの加減でボコり返したらいいんだろう。ザンザスに貰った銃はダメね、あれ永久保存版だから。
まあてきとうに相手してやるか。
「…」

(…それにしてもあいつらおもしろいなぁ。)
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -