グリムジョーと出会って数日。私は彼についていろいろな事を知ることができた。

「じゃあグリムジョーは一護とかと敵対してるわけか」
「…まあな」
「嘘つき」
「あ?」
「この前一護の事知らないって言ったくせに」
「あれは別」

コンビニで買った夕飯を食べながら、テレビのチャンネルをまわす。
グリムジョーは私のベットに胡坐をかきながら腰を下ろして物珍しそうに携帯をいじっていた。だがそれもすぐに飽きた様子で放っぽって私に視線を向ける。


「じゃあグリムジョーは強いの?一護よりも?」
「馬鹿かテメー。俺があんな雑魚より弱ェわけねーだろうが!」
「でもグリムジョーの傷って一護が付けたんでしょ?」
「…消さねーでやってるだけだ」
「それに一護なんか黒い着物着たりするんだよ?前一回街で見たけど…なんかでっかい刀も持ってたし」
「刀なら俺も持ってんだろうが」
「あ、やっぱりそれ刀だったんだ」

街歩いてたら銃刀法違反とかで捕まっちゃいそうだな…あ、人には見えないんだっけ。


「お前、黒崎一護が普通じゃねえと解かっててどうして何も言わねェんだよ」
「言う?」
「あの野郎、お前に正体気付かれてる事にも気付いてねェぞ」
「ああ、だって別に良いじゃない。知らなくても」

それに今聞いたところで教えてくれるとは思えないし。一護が話したくなったときに聞いてあげられればいいかなって思って


「ぬりーな…これだから人間はよォ」
「ねえグリムジョー」
「あ?」
「そのうち、また一護と戦うんでしょ?」
「ああ」
「あたしはグリムジョーの喧嘩に手は出さないけど、ここにいるからね」
「、」

「勝っても負けても、あたしはここにいるからね」


しばらくぽかんと口を開けるグリムジョー。こいつ、前から変だ変だとは思っていたが、よもやこれ程とは。

「そんなこと、言われたのは生まれて初めてだぜ」

だがどうやら今の言葉に嘘や濁りは無いらしい。グリムジョーは自分でも気付かぬうちに、笑っていた。悪くねェ、そう思った。
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