アラアリ
突然現れた青髪の少年は、この国では珍しい格好をしていて、額に赤い宝石のようなものを付けていた。
俺とかなり年が離れた幼い少年は己をアラジン、と名乗った。魔法か何かかはわからないが、この時代空から布のようなものに乗って飛んでくるなどまずありえない。ふわりと布から降り立った時、俺は衝撃で何も発することはできなかった。
アリババくん、と自身の名を呼ばれ身体が反応する。どうして俺の名前を知っているのだろう。
「僕と契約して、魔法少女になっておくれよ!」
幼い少年は言った。子供の言うことだ、そのまま聞き流してしまえば良かったのだろう。だがその少年から目が離せない何かがあったのだろうか、なぜか無視できなかった。
「魔法少女…?」
目の前の小さな青い少年は、屈託ない笑顔を見せる。しかし俺はこの時、この笑みがどれほど残酷さを意味しているか、知る由はなかったのだ。
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マギつながりでまどマギネタ。
アラジンがすっごい悪役になってしまいました。
ごめんね…TwitterのTLに投下したネタでした。魔法「少女」ということをスルーするアリババくん。