01

 
「ぐ、わぁ…!!」


目の前に突然現れたアースに剣で跳ね返され、高く飛ばされるサトミ。

飛ばされた先にある建物に着地すると、そこには二つの人影があった。


「そっちも間に合わなかったのかよ……」

「ああ……」



「ほう、サトミも星痕をなくしたのか……残念だ」



クラウドの目の前には、銀色の長髪に長い刀を持つ宿敵・セフィロスがいた。

セフィロスの隣に、アースが立つ。


「テメェら……何が望みなんだ!!」


サトミが怒鳴るように問うと、静かにアースが答えた。


「星痕を宿した死者の思念……それはライフストリームと共に星を巡り、やがて星を浸食するわ」

「私たちの望みはな、クラウド‥‥サトミ……この星を船として宇宙の闇を旅することだ」



「「かつて我らの母がそうしたようにな───」」



セフィロスとアースが上へ手をかざすと、雲は渦をまいて暗闇を作り出した。

周りの空気が急に変わり、クラウドとサトミは身構える。


「やがて我らは新しい星を見出だし、その地で輝ける未来を創造する」

「この星はどうなる?」

「さあ……?」

「それはお前たち次第、だな」


セフィロスたちが降り下ろす手と、それぞれの武器のぶつかる音を合図に、クラウドvsセフィロス・サトミvsアースの闘いが始まった。




FF連載SideA
〜リユニオン〜





剣を交え、クラウドとセフィロスは少し離れた建物の中へと入っていく。その様子を見届けたサトミは、向き直りアースとの戦いに集中する。

火と水を交互に使い分けアースに攻撃するが、アースは攻撃を全て剣ではじいて消してしまう。

そして近距離になったところで、アースはクスッと笑みを浮かべた。


「あら、何がアナタを強くしたのかしら?」

「誰がテメェなんかに言うかよ!! ま、言ったって無意味だろーけどな」



―ガキィィィィン!!



刃をぶつけ合い、反動でお互いに距離ができる。建物の壁に足をつけ、上へ向かって飛んでいく。


「アナタへの贈り物を考えていたんだけれど……」


上へと上がっていくアースが、そうサトミに話しかけながら頭上から降ってくるコンクリートを切っていく。

大きな塊は、サトミが一振りで切って更に上へと昇る。その時、パキッとサトミの剣にヒビが入る。


「まさか、もう寿命か? 今だけ持ちこたえてくれ……!」


剣を握り締め、アースに向かって振り上げる。アレだけは、使いたくない……そう思いながら。

表情が変わらないアースは、その攻撃を普通に受け止めた。


「そうね、絶望でも贈ろうかしら?」


剣を弾かれ、下へとサトミは落ちていく……

瞬時に緑の磨道具を発動させ、風の力で宙に浮いた。その横には、壁に剣を刺してその剣の上に乗るクラウドの姿がある。

二人の見上げた先には、セフィロス……そしてアースの二人が見下ろすように立っている。



「「跪(ひざまず)き、許しを請う姿を見せてくれ―――」」



その言葉が引きがねとなり、上空にある建物の一部……神羅カンパニーの最上階部分が切断され降ってきた。


「早く終わらせるぜ、クラウド!」

「ああ」


剣を逆手に持ち、サトミは真っ直ぐ上へと登っていく。

振ってくる無数のコンクリートからアースが現れ、サトミは振り返りながら攻撃を受け止めた。



―パキパキパキ……



サトミの剣に、またヒビが入る……今にも折れてしまいそうだ。

歯を食いしばるサトミは、アースから距離を取る為……瓦礫から出ようと更に上って行った。

アースはというと、そんなサトミを見つめながら自分も上がっていく……







 



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