七章
昔から恐れられてる中、生きてきた。
こんな私だけれど、二人は友達でいてくれますか?
***
『ああっ! それ! その雑誌に出てるの!』
『は、はい?』
そうだ、私達の出逢いはこの一言が始まりだったよね。
雑誌を広げているアンタに話しかけたら、意外にもすっごく驚いていた事を憶えてる。
『あ、やっぱり……こないだ売ってたやつだぁ〜。買っとけばよかったなぁ〜』
『ま、まあ……この時期だけ人気の商品だもんね。でも、これだって良さそうだよ?』
『え? 本当!? よし、今月はピンチで駄目だけど、来月はコレ買ってみようかな〜』
話せば話すほど、すっごく仲良くなれそうな気がしてね。本当に嬉しかったんだよ。
流行の話、お互いに盛り上げていけるような気がしてさ……
『これも可愛いし、これだって……あ、まだ名前聞いてなかったね?』
『あ、アタシ? 藤井奈津美』
『私は、秋奈。赤屍秋奈って言います』
『あ、カワイイ名前! よろしくネ!』
『うん、こちらこそ!』
今だって、アンタ以上に楽しく話せる相手って何処捜してもいないんだよね。
だからさ、私はあの時アンタに声掛けて良かったって思ってるよ。
良い大親友に出逢えて、良かったって思ってるんだ……