02

 
翌日。

#name1#はクレイマンから貰った地図を頼りに、教会へと向かっていた。


「え〜と…あ、ここだここだ」


目的地に着き、大きな扉を開けた。中へ入ると、たくさんの撮影道具が設置されていた。


「わあ…教会の中に入るの初めて…すっごく広い」

「#name1#さん、お待ちしてましたよ」


周りを見渡していると、聞き覚えのある声に足を止める。


「あ…赤屍さん??」

「えぇ♪ 何も疑わずによく着てくれましたね」


振り向くと、そこには黒い服と帽子をかぶりクスッと微笑んでいる赤屍の姿があった。

#name1#と赤屍は仕事で出会い、その後 一緒に食事を何回か繰り返した仲でもある(ほとんど赤屍の強制)


「……どうして赤屍さんがここに…?」

「クレイマンさんに言われて来たんですよ、なんでも新郎役をやってほしいとのことででしたので……」

「…私を指名したのも………あなたですよね?」

「さあ、何のことでしょうか…」


"語尾にハートを付けてるところが怪しいって!!"と#name1#は心の中で突っ込んだ。


「更衣室はこの階段を上がった先にありますよ」

「わ…分かりました」


#name1#は少し顔色を悪くすると、ゆっくりと更衣室へと向かって行った。




***




更衣室に着き、準備してあるドレスを着ると #name1#は少し大きい鏡の前に立った。


「うわあ…」


鏡には、いつもの自分でない自分が映っていた。


「ウエディングドレスを着る人って、こんな気持ちになるのかな…?」


少し顔を赤くしてそう呟くと、後ろの扉からノックの音がした。


「どうやら着替え終えたようで…」


ドアを開ける音と同時に、いつも着ている黒い服とは正反対に白いスーツを着ていた。


「赤屍さん、一つ聞きたい事が…」

「何ですか?」

「このドレス、妙にピッタリなんですけど…」

「この前、お酒を飲んで酔いつぶれた事がありましたよね?」

「そうそう、その後赤屍さんの家に泊まったんだっけ…………ってその時!??」

「えぇ 実際に触れてみないと分からないものですから♪」


#name1#は顔を少し赤くすると、赤屍から目をそらした。


「すいませーん!そろそろスタンバイしてくれませんか?」


ドアを開け、スタッフの人が二人に話し掛けにきた。


「それでは、行きましょうか」


赤屍は#name1#の手を取り、撮影場所へと行った。













 




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